その他施工実例

2019.03.13 / その他施工実例家具で間取るリノベーション”ReBLOCK”第一作

今回のリノベーション物件は築年数に比例し前所有者の方が使用されていた設備(ユニットバス・キッチン・その他衛生設備)及び内装一式(ドア・床・間仕切り壁等)がかなり老朽化しており使用できるものが全くありませんでした。
もしある程度内装が使えそうであればデザリボ仕様にすることも想定しておりましたが前述の通り全くないため潔くフルリノベーションをさせていただくことができました。

 

ではまず今回のコンセプトについてご説明致しますが、今までのリノベーション概念を一旦白紙にして、ひとつの空間を家具で構成するということ考え方を致しました。
ではなぜ家具で構成する考え方をする必要があったかということですが、今までの概念ではスケルトンにしたのち、部屋を区切るためには壁を作り、床を作り、それぞれ部屋割りをした上でその出来上がった空間に家具を置くというような概念が普通でした。

 

ですが今回、専有部分である空間全てをひとつの空間として捉え、そのひとつの空間にまず床となるフローリングを一面に敷詰め、その上で間仕切りとして壁のかわりに家具を配置して空間を区切るという考え方をしました。
なので今回キッチンもリボーンキューブの標準仕様であるタイルで囲ってキッチンを置くスタイルを止めてあえて置き型のモノを採用しました。

 

このことでお客様にももっと自由に空間を区切れるという発想をより明確に持っていただけ、そして施工をできるだけ単純化することでコストを抑え、なおかつ家具を配することで間接照明の効果も相まってより美しくデザインされた魅せる空間に仕上げるように致しました。
そしてお施主様のおられない今回の作品“cross”で実験的な取り組みとして実現させていただきました。

 

そして結果的に今までの作品とは一線を画するリボーンキューブらしいデザインを活かした新たな作品が誕生し、これからのリノベーションの指針となるべき作品に仕上がったのではないかと思っております。

 

■物件概要/1981年1月(築後30年)・京都市中京区・専有面積:壁芯55.03m²(16.64坪)・5階建4階部分

 

■設備:エアコン1基・照明器具一式(間接照明含む)・ステンレス製コンパクトキッチン(IHコンロ2口付)・ウォシュレット付トイレ・INAX製ユニットバス
各部仕上:天井(スケルトンの上AEP塗装)・壁(PB上AEP塗装)・床(ナラ複合フローリング)・家具(ナラ突き板OSCL塗装仕上)・玄関床(モザイクタイル張り)

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)