その他施工実例

2019.03.15 / その他施工実例敢えての”雑多なイメージ”へリノベーション

”brasstika”のコンセプトはお施主さんの希望により、“倉庫っぽい”・“粗い”・“雑多なイメージ”をキーワードに進めていきました。物件探しの段階より50m2~60m2以上の広さを希望されておりましたが、場所・広さ・総予算のバランスで最終的には48m2の物件に落ち着く事となりました。また物件的にはS45年建築と、京都では最古の部類に入る古いモノではないでしょうか。建物自体は当然古いですが、管理状況も良く共用部分なども清潔感があったのが物件選定の際の決め手となりました。
室内はスケルトン状態に適していた(施主の嗜好とマッチしていた)ので、大きな穴を軽く埋める程度の補修とし、AEPの塗装で仕上げました。また床材は当初施主さんが古材のフローリングを希望されておりましたが、実際の古材はささくれ等があり靴を履いていない素足の生活には向かない為、通常の無垢材に敢えてキズを付けアンティーク色の塗装を施しました。これにより希望の風合いと実際生活した際の居住性をクリアーしました。
また間取については当初の50m2~60m2以上の広さを確保出来なかった為、同じ希望の1LDKでも緩やかな仕切りにより、ワンルーム的な1LDKのゾーニングとしました。リビング・寝室どちらからも干渉はされないが圧迫感の無いものと考え、仕切りは中にアンティーク感のあるガラスをはめ込んだ収納棚兼間仕切りを、高さも考慮し採用しました。
水回り等については、今まで使用していたシャープなイメージのある角モザイクタイルではなく、使用感・アンティーク感のある丸モザイクタイルを使用する事により、全体のイメージ・コンセプトに合うようにしました。
この様なコンセプトに基づき完成に近づくハコに、お施主さん支給の真鍮の取っ手やインド製の鉄製品・バスルームのモロッコランプなどが更に“雑多なイメージ”を加えていきました。
最初に述べたキーワードを元にアンティーク感のあるガラス・丸タイル更には真鍮を効果的に各所に使用する事により、空間やイメージの統一性を図りました。

 

■物件概要/1970年新築(築後36年)・京都市左京区聖護院蓮華蔵町 ・コープ鴨川A棟・個人住宅リノベーション・床面積48.25m2・構造:RC造

 

■主要各部仕上および素材/壁面:スケルトンAEP塗装仕上げ・天井:スケルトンAEP塗装仕上げ・床材: 無垢パイン材(アンティーク風仕上げ)・バスルーム:造付のうえ床・壁面丸タイル 貼り、天井スケルトンAEP塗装仕上げ・玄関:丸タイル貼り・仕切りシェルフ、 クローゼット、造付ローボード:シナOS仕上げ・キッチン:造作、丸タイル貼りのうえ 業務用流し、業務用ハイカロリーガスコンロ(3口ガスコンロ)

 

■リノベーション期間/約1ヶ月(解体工事期間含む)