その他施工実例

2019.03.30 / その他施工実例フルリノベから12年、ライフスタイルの変化に伴う全面更新リノベ

今回のお施主様はリボーンキューブがリノベーションを始めた当初である2005年に物件の購入からリノベーションまでをお任せいただいたお施主様です。その当時(作品名は「vista vista」です。)から12年が経過し、ご家族が増え、お子様の成長も伴い、使い勝手も変わってきたことから、再度フルリノベーションをご依頼いただきました。 本来であれば、フルリノベーションまで行わず、部分リノベーションでもよいかも知れませんが、その他にも理由があり、その理由からフルリノベーションをさせていただくに至りました。その理由は雨漏りです。毎回ではなく立地的に周りに遮るものがなく、そびえ立った様な建物であることから、風向きや雨の量(ゲリラ豪雨の際など)などによって雨漏りが発生するという状況でした。これはリノベーションを始めた当初に施工担当していた工務店が新築主体であったことからリノベーションの知識が少ないために起こったことでした。また、その工務店とは、リノベーション事業を立ち上げる際に提携事業として立ち上げたため、切り離すことができず、その工務店が施工するという事情がありました。ですが結果的にこの雨漏れが原因となり、提携を解消して現在に至っております。お施主様もこれらの経緯を全てご存じで、その後も誠意を持って対応をさせていただいことから、再度弊社にリノベーションをご依頼いただけることになりました。

 

それでは、具体的にどのようにリノベーションさせていただいたかについて、内容をご説明していきたいと思います。
まず、今回の建物は、4階建の小ぶりな一棟建物で1〜2階が賃貸マンション、3〜4階がご自宅というレイアウトになっています。そのため今回この3〜4階のご自宅部分をフルリノベーションさせていただきました。まず、一番目に今回のコンセプトとして、せっかくフルリノベーションされることから、今までのイメージを踏襲せず、全く違うイメージにされたいというご要望をいただき、明るいカラフルな北欧空間に変えたいというご要望でした。そしてそれを踏まえてゾーニングから変更していきました。まず、3階部分は広いLDKと寝室の2室のゾーニングでしたが、その広いLDKを少し狭くして、お子さんの個室を確保して3室にゾーニングを変更しました。 そして、以前は寝室にWICがありましたが、そのWICを取りやめ、その代わりに大容量のクローゼット収納を確保しました。また玄関も以前より広げて、オープンな収納力のあるシューズクローゼットを確保し、ご家族全員分の収納が賄えるようにしました。そして先程ご説明した、新たにゾーニングしたお子様の個室は、ミニマムですがベッドやデスクを置いてちょうどよいサイズ感の空間として確保しました。そしてLDKは今までよりも狭くなりましたが、その分奥様のご要望もあり、キッチンを壁付けにして鉄骨建の柱などをうまく取り込みレイアウトし、機能的で使いやすくシンプルに仕上げました。そして設置予定のダイニングテーブルのサイズを事前にお聞きした上で、窓際に地袋収納を取り、食器やリビングで必要な小物を効率的に収納いただけるように設えました。それから、玄関部分と3階トイレ、お子様の個室、寝室、LDKは、それぞれお施主様のお好みでカラーを設定いただき、アクセントカラーとして明るくポップでカラフルに設えさせていただきました。次に上階の4階部分ですが基本的にゾーニングは以前と同じとし、その他に改善しないといけない点が多々あったことから、そちらに重きを置きリノベーションさせていただきました。まず、大きくは4階の広いバルコニー部分の手摺を全て取替え、またバルコニー床部分の防水工事も全てやり替え、雨漏りの原因となる要因を全て取り除きました。また、その広いバルコニーに面した開口部分を木製建具で設えておりましたが、それを高性能なサッシに変更し、防水と陽ざし対策を施しました。これらの改修工事により完全かつ抜本的に雨漏りを解消することができました。そして4階の室内は、基本的に既存を活かしつつも、使い勝手を改善するようにしました。まず、水回りですが洗面室は、洗面ボウルや便器は既存利用として床を塩ビ系の耐水性のあるタイプに変更し、洗面台の高さなども変更して使いやすくしました。また浴室はそれまでの在来工法の浴室からユニットバスに変更し、広く使いやすく設えました。

 

以上のように今回再度リボーンキューブで全面的にフルリノベーションさせていただいたことで、以前のリノベーションの際の不具合を全て更新して完全な状態へと変更させていただけました。
そして、これからは今までよりも安全で快適にお過ごしいただける空間に更新させていただけたと思っております。
そして次に、いつものように今回のネーミングについてですが、いくつかご提案させていただいた中から“一新“というキーワードを気に入っていただいたため、今回のテーマである北欧の言語の中からスウェーデン語を採用して” förnyelse(フォニールセ)“と命名させていただきました。まさに先程からの説明通り、今回のリノベーションのテーマにぴったりのネーミングではないかと思います。そして最後になりましたが、お施主様に今回12年目にして、再度リノベーションをご依頼いただき、多大な信頼をいただけたこと、そしてすべてお任せいただいたことに心から感謝して、お施主様が本当の意味で安心して快適にご家族で楽しくお住まいいただける空間を創ることができ、本当によかったと思っております。そして結果的にこのような素晴らしいリノベーション空間を創らせていただけたことに心から感謝と敬意の気持ちを込め締めくくらせていただきたいと思います。

 

■物件概要/1965年新築(築後53年)・京都市左京区・個人住宅リノベーション・延面積87.42m²・構造:鉄骨造4階建3〜4階部分

 

■主要各部仕上および素材/壁面:PBの上AEP塗装仕上・天井:PBの上AEP塗装仕上・床材:チェストナットユニ無垢フローリング仕上、デコリカクリック仕上げ(塩ビタイル)・バスルーム:タカラスタンダード製ユニットバス・建具:シナベニアの上ウレタン塗装仕上・キッチン:アイカ製キッチンパネル、サンワカンパニー製システムキッチン・便器:パナソニック製アラウーノ・その他:H&Hjapan製レンジフード、LIXIL製インプラス内窓、LED照明器具、真鍮製タオルレール、エアコン4基等

 

■リノベーション期間/約2.5ヶ月(解体工事期間含む)