その他施工実例

2019.03.12 / その他施工実例京都市内一望の特等席、最上階住戸ワンルームマンションリノベーション。2DKを広いワンルームに

 こちらの案件も物件のご紹介からリノベーションまでワンストップでのお手伝いでした!物件探しのごエリアはセカンドハウスとしてお探しだったこともあり、フットワークの軽い市内中心部をご希望で、四条河原町周辺も含めて交通便の良いマンションをいくつかご紹介させて頂いておりました。また、用途が主たる住まいではないため、それ程広い専有面積をお求めでなかったこともあり30平米台のワンルームもご覧頂いたりしておりました。そうした動きの中で今回の物件と巡り逢って頂くことになったのですが、先の「Magara」でご紹介させて頂いたケースと同様、こちらの物件も内覧時に既に一番手の買い手さんが付いている状況だったのでした。そうした事情から、当初はやはり今後のご参考程度にと思われていたのですが、11階建て東向き最上階住戸からの眺望があまりにも素晴らしく(高層階東向き住戸は最も京都らしい眺望だと思います)、大変気に入って下さったため、念のため元付の仲介業者さんへ詳細な状況を確認させて頂いたところ、多くの相続人さんにて所有されている物件だとのことと、一番手の買い手さんがそこそこの金額で“指し値”をされているとのことでしたので、ムリを承知で二番手として満額価格による買い申し込みを入れさせて頂いたのでした。そうした対応をしつつ、一方では引き続き他の物件をご紹介させて頂いていたのですが、その“満額申し込み”が功を奏したカタチとなり、ナントしばらく後に物件の優先順位が巡って来たのでした!そんなこんなで、無事に大文字一望の眺望抜群の最上階住戸を手に入れて頂くことができたのでした!

 

リノベーションに際してのご要望は、その類い希な眺望を活かした空間をつくることと、セカンドハウスと言うこともあり極力生活感のないワンルーム空間とすることでした。そう言う意味では専有面積的にもお部屋の形状的にも、それほど多くの選択肢があったワケではありませんが、その分いかにワンルーム空間の中に非日常なデザイン性を落とし込めるかが課題でもありましたので、ゾーニング的にはシンプルなプランながら各部のマテリアルや仕様の決定等には他の広めの空間同様、綿密な打ち合わせとそれに対する期間が必要でした。なお、今回のデザインのポイントはステンレス素材でまとめたエッジの効いたキッチンスペースと、ベッドスペースの周囲に配置したパーテーションと作業デスクとバーカウンターを兼ねたタイル貼りの囲いで、特にお客さまのたってのご要望で採用させて頂いた天然木の一枚モノのカウンター材がインパクトを放っています!(ちなみにこの天然木ですが、エレベーターに搭載出来ないサイズかつ200キロ近い重量があり、最上階まで非常階段を使っての決死の運搬となったそうです・・・。)こうして、ごくシンプルなワンルームながらお客さまの多くのコダワリが詰まった、まさに“最上階の特等席”と呼ぶに相応しい凛としたオンリーワンな大人のセカンドハウス空間が誕生したのでした!

 

作品名の「不知足(ふちそく)」のネーミングはお客さまより頂いたもので、お客さま自身が考えられた“造語”なのだそうですが、その意味は本宅があるにも関わらず一種の贅沢としてセカンドハウスを所有されることになったお客さまの心情を現しておられるとのことで、“足ることを知らず”の自戒の念を込められてのもだそうです・・・。そう考えますと、立地も眺望も室内空間の設えも、確かに全てがかなり贅沢なものとなっておりますが、しかしながら長く愛着を持ってご使用頂ければ決して一時の贅沢ではなくなると思いますので、是非将来にわたって長く大切にご使用頂ければと願ってやみません!

 

■物件概要/1983年8月新築(築後32年)・京都市中京区丸太町通油小路西入丸太町町・区分所有マンション・個人住宅リノベーション・専有面積50.32m²・構造:RC造11階建

 

■主要各部仕上および素材/壁面:スケルトンの上AEP塗装仕上(一部PB貼りの上AEP塗装仕上)・天井:PB貼りの上AEP塗装・床仕上:無垢ブラックウォールナットフローリング仕上・浴室:TOTOリモデルバス・ラバトリー:モザイクタイル貼りオリジナル洗面カウンター、床Pタイル貼り仕上・WC::TOTOアプリコット便器使用、床Pタイル貼り仕上・玄関:既存利用・建具および特注家具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:サンワカンパニーグラッド45使用、上部棚ステンレス貼り仕上・その他:モザイクタイル貼りオリジナルパーテーションおよびデスク兼用バーカウンター制作(カウンタートップ天然木使用)他

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)