その他施工実例

2019.03.12 / その他施工実例コンクリートのキッチンや大谷石の土間・レトロなエレベーターのような横引きシャッター・古材の棚など、おしゃれラフなマンションリノベーション

今回のお施主様も購入からリノベーションまでの全てをお手伝いさせていただきました。
ご依頼いただいた経緯は、お施主様が賃貸でお住まいされていた分譲マンションの真隣のお部屋をたまたま弊社でリノベーションさせていただいたことや以前にお勤めされていた会社で弊社のことが話題になりご存知になっていただいたことなどからご縁を感じていただきリノベーションはもちろんですがご購入される段階から弊社に依頼しよう思っていただいておりました。そのような経緯がありご家族3人(ご夫婦と小さいお子さんひとり)で快適にお住まいになるために、ご夫婦だけで住まれるよりも少し広めの専有面積(約70m²)のマンションをお探しでした。いつくかの物件を内覧いただいた結果、当初はお考えでなかったエリアでしたが価格が手頃なこと、角部屋のため大変眺望と陽当りがよいこと、そして築年数が33年ほど経過しておりますがそれだけ経過したことを感じさせない手入れの行き届いた非常に管理状態のいいマンションだったこと、等々から当初ご希望の専有面積より少し狭目ではありましたが大変気に入っていただきご購入を決断いただきました。このような経緯から無事に物件をご決定いただけました。次はいよいよリノベーションの内容をご説明させていただきます。

 

今までリノベーションさせていただいたどのお施主様もそうなんですが、今回のお施主様もこだわりが半端なく、どのようにリノベーションされたいかを明確にお持ちであり、なおかつ今までとはまた違ったイメージの空間をお求めであったことから非常に楽しく内容の濃い打ち合わせを重ねさせていただきました。
イメージとしては無骨でラスティックな雰囲気をご希望で使用する素材も設備を含め、スイッチひとつに至るまでこだわりをお持ちだったのでそれらのマテリアルをバランスよくデザインに落とし込みながらゾーニングしました。
まず玄関部分は土間部分を広くとり一般的なタイルやコンクリートといった素材は使わずに大谷石をランダムな大きさで張り詰め目地部分を木目地で設えるといったようなこだわりでした。ゾーニングにおいても寝室は必要最低限の大きさとしてその土間部分と窓側でつながった空間にし、一般的な閉ざされた個室ではないゾーニングをしました。そして玄関とローカ部分は敢えてスチールの無骨な横引きシャッターで区切り室内ですがその中でも内と外を感じられるようにゾーニングしました。そして建具や収納類はブラックのつや消し塗装で無骨なイメージを踏襲しながらも床をチークフローリングのヘリンボーン張りにすることで上品な仕上がりをイメージできるようにデザインしました。
キッチンはお店っぽさを出したいというご要望でしたのでスチールのガラスで区切りキッチン本体をコンクリートで造り付けに仕上げて無骨でありながらも洗練された使いやすさを目指しました。キッチンの収納には古材を使ってラフ感を出したいとのご要望でしたので、本物の古材を使用しその古材をランダムに色を変えて塗装しラスティックな風合いに仕上げました。
リビングと子ども部屋の間の壁面は壁で仕切るのではなく、縦に開く窓を3連設けて緩く区切るようにしました。そしてその子供部屋の壁面一面をスカイブルーに塗装してその窓越しに見えるように設えました。
それから寝室と子供部屋の間にコンパクトなWICを設けて収納量を確保しました。そして水周りもコンパクトに収めながらもトイレは壁面一面を朱色に塗装して遊び心を醸しだし、洗面も洗面ボウルと水栓金具とをレトロ感のあるものをチョイスいただきシンプルですが雰囲気のある空間に設えしました。そしてスイッチ類もお施主様のご要望で調光はできませんが味のあるトグルスイッチを採用することにしました。

 

このように数々のこだわりをお持ちですのでそれら全てをご説明するとキリがありませんがお施主様のこだわりをとことん詰め込んだ空間を創らせていただきました。  今回お引越し前には全く撮影する時間がなかったためお引越し後に撮影させていただくことになりましたのでそのこだわりも含めて空間全体がお施主様の個性で満たされているのがよくお解りいただける完成写真となりました。そしてまた今までのリボーンキューブの作品とは一味違った魅力的な空間に仕上がったのではないでしょうか。また今回も本当に良い意味でお施主様のこだわりとリボーンキューブのデザインがうまく融合して創り出された作品になったと思います。そしていつものようにネーミングについてですが今回もお施主様自らネーミングいただきました。そのネーミングはフランス語で“ quatre ”と命名いただきました。意味はフランス語で数字の「4」を表します。作品との直接の関係性はありませんがお施主様が好きなフランス語だそうです。お施主様曰く、作品に関係のあるネーミングにされるのがすごく照れくさいということからもこのネーミングを採用されました。それはそれですごくお施主様の個性が光るいいネーミングですよね。

 

今回の作品もお施主様と楽しく濃密な打ち合わせを繰り返しながら一緒に創りあげた思い出深い素敵なリノベーション作品となったことをお施主様に感謝して締めくくらせていただきたいと思います。

 

■物件概要/1981年新築(築後33年)・京都市右京区・個人住宅リノベーション・延面積65.61m²・構造:SRC造7階建5階部分

 

■主要各部仕上および素材/壁面:スケルトンの上AEP塗装仕上(一部PBの上AEP塗装仕上げ)・天井:PBの上AEP塗装仕上・床材:複合チークフローリング(ヘリンボーン張り[一部パーケット張り]仕上)・バスルーム:リクシル製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:モザイクタイル貼り、コンクリート製キッチン(シンク、水栓金具、ガスコンロ・食洗機)・便器:リクシル製・その他:アリアフィーナ製レンジフード、タイルカーペット、大谷石(木目地)、黒皮素地製棚板、横引きシャッター、トグルスイッチ、シルバーバーンウッド(古材)等

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)