その他施工実例

2019.03.13 / その他施工実例パリのおしゃれなアパルトマンをイメージした ワンルーム空間リノベ

今回の案件は「cross」の内覧会へのご来場をキッカケに物件のご紹介からリノベーションまでの全てをお手伝いさせて頂きました。
たくさんの物件をご紹介させて頂くなか、街中にありながら静かで暮らしやすそうな環境、また交通および買物便の整った立地、そして東南角部屋でL字型にとても広いバルコニーがある点などを大変気に入って下さりご購入を決めて頂きました。(さらに低階層の住戸ながら見晴らしも良くその点も気に入って頂きました。)
マンション全体としても直近に大規模改修を終えられたばかりの状態で築年数を感じさせない美しさを保っており、また中規模のマンションならではの落ち着いた佇まいがありました。
お部屋の専有面積は60m²弱と当時のファミリータイプマンションとしては最も一般的な広さのもので、また他の大多数の物件と同様に洋室2部屋、和室1部屋そしてリビングダイニングと言う典型的な3LDKの間取にゾーニングされていました。
リノベーション前の状況も壁や天井などの内装を貼り替える程度で十分にお住まい頂けるくらいの状態ではありましたが、上記の通り専有面積に比して細かく割り過ぎなゾーニングがかえって使いにくそうな印象でした。(将来的に3人家族くらいでのお住まいを想定されていたため、1〜2LDKくらいのゾーニングが理想的でした。)
打ち合わせに際しては当初より過不足のないご予算をご提示頂いていたため比較的スムーズに滞りなく進めることができ、見積もりの場面でも最初の見積もりでジャストな数字を提示させて頂くことができました。(もちろん仕上や下地を含め現状利用できそうなところは利用しながら、できるだけ基礎工事の部分の予算をカットし他に予算を回せる様考慮しながら進めました。)

 

リノベーションに際してのデザインコンプトは、お客様のお好みである“ パリっぽさ ”をわざとらしさなく表現することと、東南角部屋でバルコニーに囲まれた開放感を最大限に活かした「光と風」が通り抜ける“ ゆる〜い仕切り ”の1LDK(正確には1LDK+ウォークインクローゼット)の空間をつくることでした。そのためビジュアル的には“ 淡いパステルカラー ”の色壁をどこか一面にアクセントとして使うこと、そしてゾーニング的には透け感(抜け感)のある家具で空間を緩やかに間仕切ることなどが早い段階で決まりました。
この様に全体のゾーニングプランやデザインコンプトの方は早期に決定したのですが、お客様的に最後まで悩まれたのが床材の種類と色目、それに家具の色目で、最終的には床材は素材そのものにかなり表情のあるアンティーク加工済のクリ材の濃い目のフローリングを選ばれ、また家具や他の木部の色目の方も床の色目とあまりコントラストが付き過ぎない様、若干濃い目の色目を選ばれました。

 

こうして、お客様のイメージ通りの落ち着いた大人な雰囲気の“パリっぽさ”のあるリノベーション空間が誕生しました。
今回の作品名である「Doux(ドゥ)」は、フランス語で“ 柔らかさ ”や“ 心地良さ ”の意味を持つ単語だそうで、東南角部屋の陽当たりの心地良さや流れる空気(風の通り)の柔らかさ、また空間そのももの心地よさと間仕切りの緩やかさ(ちなみに間仕切り家具の向こう側はベッドスペースになっています)などからイメージしてネーミングさせて頂きました。いつもながらそのまんまなネーミングではありますが、空間のイメージにピッタリではないでしょうか。

 

■物件概要/1987年1月新築(築後25年)・京都市中京区蛸薬師通大宮西入因幡町・区分所有マンション・個人住宅リノベーション・床面積59.50m²(壁芯)・構造:RC造7階建

 

■主要各部仕上および素材/壁面仕上:PB貼りの上AEP塗装仕上・天井仕上:スケルトンAEP塗装仕上・床仕上:無垢クリフローリング仕上(アンティーク加工品)・浴室:INAXシステムバス(リノビオ)・洗面室:オリジナル洗面化粧台およびサンメント枠付全面ミラー貼り、床Pタイル貼り仕上・WC:INAX(アメージュ)、床Pタイル貼り仕上・玄関:500角タイル貼り仕上・建具:シナOSCL塗装仕上(各建具とも無垢真鍮製金物使用)・リビングシェルフ、ローシェルフ、カウンターテーブル、棚板等:シナOSCL塗装仕上・キッチン:モザイルタイル貼りオリジナル対面キッチン(LIXILシステムキッチン ラクエラ取付)・その他:バルコニー全面ウッドデッキ仕上(レッドシダー貼りの上オスモ外部用クリア塗装仕上)、TOSOバーチカルブラインド取付(WICのみSINCOL遮光遮熱カーテン取付)

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)