その他施工実例

2019.03.12 / その他施工実例東南角部屋マンションをおしゃれな3LDK+ウォークインクローゼットにリノベーション

今回のお施主様は物件の購入からご相談いただき3年越しでようやく希望される物件を見つかられましたのでリノベーションをリボーンキューブにご依頼いただきました。3年越しで見つけられた物件は結果的に残念ながら弊社からご紹介することができませんでしたがご希望に叶う物件をやっと見つけられ本当になによりでした。当初計画されていたよりも物件購入に資金が掛かったため当初はリノベーション費用を絞られてお考えでしたが、やはりご希望を叶えるためにも最終的に予算を増額してリノベーションさせていただくこととなりました。ですが既存を活かせるところは活かしつつ、少しでもコストを抑えるよう進めさせていただきました。では具体的にどのようなリノベーションをさせていただいたのかをご要望を踏まえながら説明させていただきます。

 

まず今回リノベーションさせていただいたマンションは東南角部屋の3階部分で陽当りや風通しが良く、しかも専有面積が約80m²と広く非常に良いお部屋でした。マンション自体の築年数も築12年しか経過しておらず、売主様も丁寧にお住まいだったため、水周りを含めてそのままでも充分お住まいいただける非常に手入れの行き届いたお部屋でした。そのようなことから当初は水回りであるユニットバスなど、使えるものは既存を使用しコストを抑える方向で計画しておりましたが、浴室の位置が変更できない構造(ユニットバス部分だけコンクリートスラブが一段下がっていてそこに収まる構造)になっていたり、専有面積が80m²と広いのですが、寝室部分が別区画になっていたり、室内の中心にPSがあり移動できなくなっていたりすることなどから、マンションとしては思った以上にゾーニングに制約を受ける状態でした。そのようなことからも既存利用してゾーニングするとかなり制約を受けるため、ご要望を充分満たすことができないため、全てを入れ替えてゾーニングする計画に変更しプランニングを進めました。そしていくつかの異なったタイプの平面プランを作成し、その中からお施主様にとってベストなプランを練り上げ、最終的にご希望に近いゾーニングを確保することが出来ました。

 

ご要望とは対面式キッチンのある広いLDKと寝室とWICそしてキッズルームを2室確保するということでした。専有面積的には本来であればそう難しくないご要望なのですが先程説明したような制約があることから思った以上に難しいオーダーとなりました。ですが練り上げたプランでそれをクリアしてからは割合スムーズに打ち合わせが進みました。また打ち合わせをする上でご主人と奥様のご要望が全く違うということがありました。ご主人はホテルライクな空間をご希望でしたが奥様が北欧風のおしゃれな空間をご希望でした。
打ち合わせの結果、最終的には奥様のご希望を優先することになり、ご主人のホテルライクな空間は寝室のみで叶えるということになりました。なので木の質感が感じられる北欧テイストの空間を創らせていただくことになりました。
メインであるリビングはできる限り広く確保し、部屋の真ん中を貫いているPS部分をデザインの一部として取り込みマグネットが使える黒板塗装で仕上げ、お住まい後は邪魔になる存在ではなく敢えてそのようにデザインしてあるかのように、リビングの一部に自然に溶け込むよう設えました。また、TVを置けるようにローボードを造り、背面には間接照明を設えて収納力とデザインの両立を図りました。
キッチンにはアイアンを使ったオープンな棚と地袋を造り十分な収納を確保しながらもおしゃれに使えるように設えました。キッチンの立ち上がり部分には奥様のご要望でグリーンのモザイクタイルを貼り、木目の壁面の質感と調和するようにデザインしました。
玄関には靴をたくさんお持ちである奥様のために大きめのシューズクローゼットを確保しました。玄関からリビングにかけての壁面一面のシナベニアを塗装し家具のように設えることで木目の落ち着きのある空間になるよう設えました。
キッズルームは2室をミニマムですが確保し、メインのキッズルームにはR壁を設けた遊び心のある空間に仕上げました。
WICも広々と確保することはできませんでしたがハンガーポールや棚などをうまく組み合わせ最大限の収納力を確保するようにしました。
水回りは、浴室は位置が変更できないため同じ位置にゾーニングしましたが出入口を変更し、接続する洗面室のレイアウトを通常とは少し異なった縦長に配置して使い勝手がよいようにゾーニングしました。洗面室は木と相性の良いアイアンを用いて棚などを製作しました。それから洗面ボウルはご主人が頭を濡らせるよう大型を採用し、水栓金具にグローエ製を採用し実用性とデザイン性を両立しました。
最後に寝室ですが既存をできる限り利用しましたがご主人のたってのご希望で壁面一面にタイルを貼りダウンライトを取付け、さながら高級ホテルの一室のような空間に設えさせていただきました。

 

以上のように当初の計画よりもコストを掛けて全面的にリノベーションさせていただいたことで統一感のある使いやすい空間を創らせていただくことが出来ました。作品名についてですが、今回はお施主様にネーミングいただき“COTO(コト)”と命名いただきました。意味は“古都”ということですがもうひとつ由来があります。それはお子さんのお名前と同じなんです。当初作品に基づいた名前にさせていただく予定でご提案しておりましたがやはり最終的に愛娘さんの名前であることからこのネーミングを採用されました。ほんと京都ならではの素敵なネーミングですよね。ぜひお子さんの成長とともにリノベーションさせていただいた空間が経年変化により、より親しみやすく住みやすい空間になっていくことを願っております。
最後になりましたが、数年越しでやっと手に入れられた理想のお住まいをリボーンキューブでリノベーションさせていただけたことに深く感謝し終わらせていただきたいと思います。

 

■物件概要/2003年新築(築後12年)・京都市下京区・個人住宅リノベーション・延面積80.03m²・構造:RC造10階建3階部分

 

■主要各部仕上および素材/壁面:PBの上AEP塗装仕上げ(一部シナベニアの上OSUCL塗装仕上げまたはクロス仕上げ)・天井:スケルトンの上AEP塗装仕上げ(一部PBの上AEP塗装仕上げまたはクロス仕上げ)・床材:オークユニ無垢フローリング(ヴィンテージ仕上げ)・シェルフ:シナOSUCL塗装仕上・キッチン:モザイクタイル貼り、システムキッチン(サンワカンパニー製)・便器:LIXIL製・WIC、トイレ、洗面床:塩ビタイル仕上げ・キッズルーム床:タイルカーペット仕上げ・その他:H&H社製レンジフード、アイアン製(フック・タオルレール・棚受け金物・ツマミ)等

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)