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2019.03.13 / その他施工実例 ミッドセンチュリーテイストなマンションリノベ

今回も「 中古購入 × リノベーション 」をご依頼頂いたのですが、物件のご購入に関しては、結果的に他社からの紹介物件を気に入られたため、最終選考のための内覧同行からリノベーションまでを弊社でお手伝いさせて頂きました。

 

今回の物件は、京都のまちなか( 田の字地区内 )で、地下鉄烏丸御池駅より徒歩7分の立地に建つ、どちらかと言えばこぢんまりとした都市型の分譲マンションです。

 

もともと、いわゆる「 新耐震基準 」の建物であることを条件にお探しになっていたこともあり、築年数も17年とそれほど古いものではありませんでした。
お部屋の方は、高層階の最上階で、ワイドスパン( 間口が広いこと )のバルコニーからの眺望が素晴らしく、とても明るい部屋だなぁ・・・と言うのが第一印象でした。

 

専有面積は約64m2で、リノベーション前の状態は、和室と洋室とリビングで構成された、ごく一般的な2LDKのゾーニングでした。( 前所有者によって、数年前に全面的なリフォームが施されていましたので、そのままでも充分に住める、手入れ不要の状態でした。 )

 

ただ、キッチンが奥まって孤立していたことや、全体的に美しくスッキリとはしていたものの、リビングに和室が繋がっているなど特徴のない内装でした。

 

このため、奥まったキッチンを開放的に、バルコニーの方向に向けた対面スタイルへ変更できるか?などの疑問点について内覧の際にご質問等を頂きながらアドバイスさせて頂きました。

 

また、同時に他のマンションも比較検討されていましたが、全体的な条件のバランスや上記の様なアドバイスを考慮されながら、最終的にこの物件に決められたのでした。

 

リノベーションに際してのお客様からのご要望は、奥まって孤立しているキッチンをバルコニー側に向けてオープンにすることと、将来ご家族が増えられた際にも対応できる様、2〜3LDKのゾーニングにすること、またデザイン的には、あのTRUCK FUNITURE(http://www.truck-furniture.co.jp)の無骨な雰囲気の家具が似合う様な、どちらかと言えば男っぽいイメージのミッドセンチュリーテイストの空間に仕上げたいと言うことでした。

 

イメージの部分に関しては、いつもの様にお客様よりご提供頂いたスクラップ写真やウェブサイトのイメージ写真などを参考にしながら、ご要望のデザインテイストを把握させて頂きました。

 

打ち合わせに際しては、以上の様な内容を踏まえて、はじめに1LDKと2LDKの2パターンのゾーニングプランをご用意させて頂きました。
そして、それらのプランを叩き台に打ち合わせをさせて頂く中で、もう1案3LDKのゾーニングプランも提案させて頂き俎上に乗せましたが、最終的にはそれらのゾーニングを参考に将来的に区画ができれば良いと言うことで、3パターンの中より、現時点での快適性を優先した1LDKのプランを選ばれました。

 

また、今回メインの空間である、リビングの床の仕上げをどうするか?と言うことで最後まで悩まれましたが、最終的にはせっかくのリノベーションと言うことで思い切られ、モルタル土間仕上げを選ばれました。
同時に、フローリング部分にも、幅が広めの無垢パイン材を使うことで、より無骨さが感じられる様に仕上げました。

 

あと、今回ドアや収納扉などの面材にはナラ材を使用し、ご購入の予約をされている、前述のTRUCK FUNITUREのダイニングテーブルのテイストにできるだけマッチする様にしました。

 

ちなみにキッチンに関しては、ステンレス仕上げのシステムキッチンをご要望だったため、お客様に直接IKEAまで出向いてもらってご購入頂き、施主支給の形で納入して頂きました。( 業務用以外の他のキッチンメーカーのシステムキッチンの商品では、コストが合いにくかったため。 )

 

こうして、使い込んで頂くほどにさらに味わいが出てくるであろう、無骨な雰囲気のミッドセンチュリーテイストの空間が完成しました。( 家具などのインテリアが入っていないので伝わりにくいかも知れませんが・・・。 )

 

完成したキッチンからは、ご要望のイメージ通り遠くの山々が見渡せ、開放感を感じて頂ける空間になりました。きっと毎日のお料理もワクワクしながら楽しんで頂けるものと思います!

 

最後に、今回の作品名である「 denime 601 」ですが、これはお客様がご自身でネーミングされたもので、デニムの様に履き込んでゆくほどに味わいが出てくる様子を、お部屋のイメージに重ね合わされてストレートに表現されました。これ以上説明の必要がないくらいピッタリのイメージのネーミングです。

 

■物件概要/1993年5月新築( 築後17年 )・京都市中京区油小路通姉小路下ル宗林町・区分所有マンション・個人住宅リノベーション・床面積60.79m2(内法)・構造:RC造6階建

 

■主要各部仕上および素材/壁面および天井:スケルトンAEP塗装仕上( 一部PBうえAEP塗装 )・床仕上:モルタル土間クリア塗装仕上、無垢パイン材フローリング貼りOSオスモオイル塗布仕上( 寝室のみタイルカーペット貼り仕上 )・バスルーム:造付のうえ床50角タイル貼り仕上( バス、洗面、トイレワンルームタイプ )・玄関:モルタル土間クリア塗装仕上・建具、棚板等木部:ナラOSCL塗装仕上・キッチン:50角磁器タイル貼りオリジナルカウンターキッチン( IKEAステンレスタイプキッチン・背面作業カウンター・吊戸棚施主支給品使用 )・その他:バルコニーパイン材ウッドデッキOSオスモオイル塗布仕上

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.13 / その他施工実例 全照明LEDライト リノベーション

今回の作品も「中古購入×リノベーション」でご依頼いただき、物件であるマンションの購入からリノベーションまでの全てを弊社でお手伝いさせていただきました。

 

また、今回の物件は以前から一度リノベーションしてみたいと思っておりましたヴィンテージ感のある分譲マンションでした。そのマンションの高層階で東南角という一番いい条件のお部屋が売りに出されました。そしてお施主様のご内覧いただいた時はまだ所有者様が居住中でしたが、かなり古びていい感じにくたびれており使用出来るものが全くない状態の内装で、まさにリノベーション向きな物件でした。

 

この物件にお決めいただくまでにもお施主様にはその他に物件を数件ご覧いただきましたが、マンション全体の佇まいやその他のいろいろな条件を踏まえるとやはり今回のマンションが全てにおいて条件が整っておりヴィンテージ感もあるということで決定いただきました。もちろん何と言ってもお部屋からの陽当りと眺望が抜群に良いと言うことがお決めいただいた最大のメリットでした。

 

ですが1点デメリットとして丸太町通に面しているため交通量が多く騒音が気になられましたが、それは防音対策も含めてリノベーションでカバーするということになりました。そして実際にリノベーションさせていただくためのお施主様のご要望として、照明を全てLEDで計画したいと言うことや先程の騒音の問題等も含めていろいろなご要望をいただきました。

 

ですが何と言っても今回リボーンキューブとしても初めて計画させていただくLEDでの照明計画がこの作品の最大の特徴であると思います。もちろんその他のリクエストとしても、今回ご結婚されてお住まいになるので、1LDKをご希望で出来るだけ広いリビングダイニングに対面キッチンをとりたいというやその対面キッチンにはカウンターを連続してとりたい、また玄関を出来るだけ広くとり自転車なども置ける様にしたい、そしてリビングの窓側にパソコンなどを置いて仕事ができるようなワーキングスペースが欲しい等々ご要望をいただいておりました。そしてそれらを網羅してのゾーニングをさせていただきご承認いただきました。

 

また今回のリノベーションのもうひとつのポイントとして、お施主様のお知り合いの方がパナソニックにお勤めということでLED照明・システムキッチン・ユニットバス・エアコンなどの主要設備機器を全てパナソニック製で施主支給いただくということでした。余談ですがパナソニックもこれほどの空間でLED照明を使うのは初めての試みのようで照明計画はその製品に応じて光量を計算して立てておりますが、実際のひかり方がどのように見えるかは施工された空間を見てみないと解らないというような感じでした。それだけ画期的な試みをお施主様が選択されたと言うことになります。

 

その試みはリノベーションという古いものを活かして再生する手法に最先端な照明を組み合わせるという対比が大変おもしろい作品になりました。そして完成した空間はリボーンキューブのデザインテイストを随所にちりばめ、よく見ると細かなところでお施主様のご要望が光るという、今回のお施主様ならではの落ち着いた大人の空間に仕上がりました。

 

そして最後に今回の作品名である「alt neu」は古いものと新しいもの融合・調和を現わす意味を込めてお施主様と関係の深いドイツ語でネーミングさせていただきました。まさに今回リノベーションさせていただいたイメージにピッタリなネーミングではないかと思っております。そして本作品も今までの作品同様にお施主様に快適にお住まいいただき、落ち着かれた頃にお伺して、どのようにお住まいかをぜひ拝見したい大変楽しみなリノベーション作品となりました。

 

■物件概要/1983年新築(築後27年)・京都市中京区・個人住宅リノベーション・専有面積59.40m2・構造:RC造11階建9階

 

■主要各部仕上および素材/壁面:スケルトンの上AEP塗装仕上(一部PB下地)・天井:スケルトンAEP塗装仕上・床材:オークユニ無垢フローリング(オイル仕上)・バスルーム:パナソニック製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:シナベニア千鳥貼り囲いの上(キッチン面一部ホワイトモザイクタイル)、パナソニック製システムキッチン・便器:TOTO製ネオレスト使用・その他:パナソニック製LED照明等

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.13 / その他施工実例 築後33年の一戸建をポップで可愛く明るい空間に

今回の作品も「中古購入×リノベーション」でご依頼いただき、物件である一戸建の購入からリノベーションまでの全てを弊社でお手伝いさせていただきました。また、今回の物件は売り出された当初からリノベーション向きのおすすめ物件として目をつけておりましたが、売り出し当初は価格が高かったこともありご紹介出来るお客様がなかなかありませんでした。ですが少し長い期間販売されていたことで価格が下がったため、そのタイミングでお施主様にご紹介させていただきご予算的に合致し、また物件の立地や佇まいもお施主様のお好みであったためご購入いただけることになりました。それまでにもいつくか物件をご紹介させていただきましたがお施主様にピンときていただける物件がございませんでした。

 

今回手がけるこの重量鉄骨3階建の建物は築年数も相当経過しているため内部の状態も良好ではなく、雨漏りも発生していたためかなりの費用をかけて改修しないといけない状態でした。しかしそれだけの費用をかけてリノベーションすることで見違えるようにポテンシャルの上る物件であることは間違いありませんでした。ですが一戸建の場合、マンションに比べてリノベーション費用も割高に掛かりますし、現状からリノベーション後の状態をイメージしていただくことも難しいため、なかなかご決断いただけないのではないかと思っておりましがお施主様にリボーンキューブをご信頼いただけご決断いただき本当にありがたく思いました。ですのでなんとしても良い作品を造りたいという想いがいつもにも増してございました。

 

限られた予算内でこの建物をお施主様のご要望を満たし、なおかつリボーンキューブのデザインを踏襲しリノベーションが実現出来るのかも大きな課題でした。ですがお施主様に柔軟にお考えいただき、リボーンキューブの提案を受け入れて頂けたことで思った以上にスムーズに当初からの予算内でリノベーションさせていただくことが可能となりました。

 

お施主様のご要望としては、壁面にピンクやブルー、ミント等の色をつけたいと言うことと、パリやロンドンの可愛いアパートっぽい感じにしたいということでした。ですが色は使いすぎると落ち着きがなくなるためにバランスをとって使って欲しいということもご要望されていました。
それからもう一点のご要望として、防犯面を気にされ外部に格子などを施して侵入者を防ぎたいということがございました。

 

これらのご要望に対してリボーンキューブのご提案として、2階のキッチンの囲い部分に使用するタイルにカラーを入れてそれと同系色の塗装を壁面一面に施すことと寝室の壁一面だけを思い切った色に塗装させていただくことをおすすめしました。そのかわりその他には色を使わないようにすることをご提案しました。

 

防犯面はお施主様のご要望もあり当初アルミ製の格子で道路面を全て被うように考えておりましたが、コスト等を鑑みて1階部分と2・3階の道路面のサッシを防犯ガラスに変更することでご了承いただきました。結果的にこのように施工させていただくことで室内が開放的になり明るさを確保することができ、コストも抑えることができました。

 

当初からのゾーニングで1階にはガレージとホビールームそして洗面、浴室などの水回りを確保し、2階には広い1室のリビングダイニングキッチンをとり、3階には寝室と子供部屋をそれぞれ1室づつ確保し、現状のハシゴのような急な階段を勾配を緩くとり螺旋階段に取替えることで開放感を出せるようにする計画でした。しかし螺旋階段はコスト面で厳しいこともあり、現状と同じ位置に勾配をできるだけ緩めた階段をとり開放感を出すことで螺旋階段と同じように1階から3階までのつながりを感じられる空間に設えさせていただきました。
そして1・2階の南側の空間を有効に使うために広いデッキを取り、室内との一体感を持たせ広がりのある空間にしました。

 

それらを踏まえて完成した空間は今までのリボーンキューブのデザインテイストとはまたひと味違ったカラフルな色を用いてポップで可愛く明るい空間に生まれ変わりました。まさにお施主様のご要望されたパリやロンドンの街並みに合う空間に仕上がったのではないでしょうか。

 

最後に今回の作品名である「macaron」はそのデザートの名前同様にポップでカラフルな色を取り入れた今回の作品のイメージにピッタリなネーミングではないかと思っております。そして本作品も今までの作品と同様にお施主様に可愛く快適にお住まいいただき、落ち着かれた頃にお邪魔して、ぜひどのようにお住まいかをぜひ拝見してみたい大変楽しみなリノベーション作品となりました。

 

■物件概要/1977年新築(築後33年)・京都市北区・個人住宅リノベーション・延面積96.62m2・構造:重量鉄骨造3階建

 

■主要各部仕上および素材/壁面:PBの上AEP塗装仕上・天井:PBの上AEP塗装仕上・床材:タモユニ無垢フローリング(塗装仕上)、タイルカーペット・バスルーム:パナソニック製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:モザイクタイル張り囲いの上、INAX製システムキッチン・便器:INAX製等

 

■リノベーション期間/約2ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.13 / その他施工実例 オフィスをすっきりお洒落にリノベーション

今回は意外にも初のオフィスリノベーションの依頼でした。以前にも賃貸オフィス物件をオーナー様からのご依頼で弊社企画にてリノベーションし商品化をお任せ頂いた案件はありましたが、一般の法人様からオフィスリノベーションのご依頼を頂いたのは初めてでした。

 

物件の方は、リノベーション賃貸「creez」と同じ伏見区深草の「第2住田屋ビル」の1階テナント部分です。施工前の状況はテナント3区画をバラバラに使用されており使い勝手が悪かったため今回のご依頼を頂いたのでした。
また、計画としては2〜3年計画で段階的に手を入れて行かれるご予定で、今回はその手始めとして、まずその基本となる2区画分を工事させて頂くことになりました。

 

リノベーションに際してのご要望は、女性スタッフ中心の職場であることから、明るく暖かい雰囲気の空間にしたいと言うことと、直接的な生産拠点ではないオフィス故にローコストで仕上げたいと言うことでした。
そこでコンクリートブロックの界壁によって区切られていた空間(元々別々の2区画であったため)を、そのカベを取り払ってワンルーム化し、広くご使用頂ける様にご提案させて頂きました。(施工前も一部通路分のみ抜いて一応つなげて使用されていました。)また、その他にも2ヶ所あったトイレを1ヶ所にするなど、ムダなスペースを省く代わりに、今まで不便を感じられていたロッカールームを新たに設けるなど、全面的なゾーニングの見直しを行いました。

 

デザイン的には、何よりも暖かみを感じて頂ける様、オフィスでありながら床材には無垢フローリングを使用し、また壁面もビニールクロス貼り仕上ながら部分的にパステルカラーを用いるなどしてアクセントを付けることで、オフィスにありがちな殺風景で無機質な空間にならない様工夫しました。
その他には、いつものリノベーション案件と同様、照明計画を全面的に見直すことで一般的なオフィスにはない和らいだ雰囲気を演出しました。
写真の状態ではまだプライベートスペースとの仕切りのカーテンやエントランス両側ガラス部分のブラインドがないなど、アクセントとなる素材が全て揃っていませんが、それでもシンプルで明るく暖かな雰囲気を十分に感じて頂けることと思います。また、前述の通り、今後段階的にオフィス家具等の入れ替えや造り付け家具の導入も検討されていますので今後の進化も楽しみなところです。

 

それから、今回は法人様の社名をそのまま作品名とさせて頂きました。ちなみに本来はアルファベットではなく、漢字で表記した「有限会社花萬」(敬称略)が正式な社名です。(宇治および京都南座にて京懐石料理の料亭を、またその他に福祉施設等への給食事業を展開されている法人様です。)

 

■物件概要/1986年10月新築( 築後25年 )・京都市伏見区深草泓ノ壺町・賃貸テナント・法人オフィスリノベーション・床面積64.25m²・構造:鉄骨造3階建

 

■壁面および天井仕上:PBうえビニールクロス貼り仕上・床仕上:無垢スギ材フローリング貼りOSオスモオイル塗布仕上・エントランス:Pタイル貼り仕上・木部:シナOSCL塗装仕上・キッチン:既存ミニキッチン利用

 

■リノベーション期間/約0.5ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.13 / その他施工実例 「ムダのないシンプルで個性的な空間」レトロでキッチュな中古マンションリノベーション

今回のお客様も「 中古購入 × リノベーション 」のご依頼を頂いたのですが、他社からのご紹介物件を気に入られたため、ご購入に際しての最終ジャッジのための内覧同行からリノベーションまでを弊社でお手伝いさせて頂きました。

 

物件の方は「 地下鉄五条駅 」より徒歩2分の“ 五条通 ”に面したシティマンションでした。また地上14階建と京都市内の中でもかなりの高層物件のひとつで、所在階の12階からは比叡山などの山々が一望できる眺望、日照ともに申しぶんのない明るく開放的なお部屋でした。

 

専有面積は約46m2とお一人でのお住まいに最適なサイズのお部屋で、ワンルームを2つくっつけた様なL字型の特徴ある形状のお部屋でした。
売りに出される直前まで賃貸にされていたらしく、リノベーション前の状態も比較的美しく改装された状態ではありましたが、これと言った特徴のない、ごく一般的な“ フツー ”の室内でした。

 

リノベーションに際してのお客様からのご要望は、望むと望まざるとに関わらず“ ムダな設備 ”や“ 過剰な内装 ”と共に暮らさなければならない従来型の住まいの在り方に違和感を持っておられたことから、シンプルさをさらにつきつめてムダを削ぎ落とした、どちらかと言えば殺風景なくらいの“ つき抜けた空間 ”をつくりたいと言うものでした。

 

そこで、リビング部分やベッドルームの床の仕上げも当初より一般的に人気のある無垢フローリングやカーペット仕上げなどではなく、どちらかと言えば無機質な質感のモルタル土間やPタイルで仕上げるなど、他とはひと味違ったテイストでまとめるべく打ち合わせが進んで行きました。

 

最終的にマンション側の規約により、リビングのモルタル土間仕上げの施工はNGと判断されたため、そこにはさらに無機質な質感の真っ白なPタイルを、ベッドルームや洗面室には、愛用のアンティーク家具などとの相性を考えて選ばれたグリーンのPタイルで仕上げさせて頂くことになりました。( 直近に改定されたらしいフローリング防音等級LL45施工遵守規定によりそれよりも防音性能が劣るモルタル土間仕上げはNGとなりました。 )

 

また、高さがチグハグでどことなくうっとうしく圧迫感のあった天井と、対面のメリットを活かし切れていない一世代前のカウンターキッチンなどにより実際の面積よりも視覚的に狭く感じられた空間をリボーンキューブオリジナルのオープンな対面キッチンにつくりかえ、また天井の方もスケルトン仕上げにすることによって全体に広がりを感じられる様にしました。

 

こうして、お客様のご要望通りムダのないシンプルで個性的な空間ができあがりました。
何もないお部屋だけの状態ではまさに殺風景そのものかも知れませんが、ここに愛用のアンティーク家具やその他の個性あるインテイリア、またお好みのファブリックなどがそれぞれ配置されることにより一気にレトロでキッチュな空間へとその雰囲気が一変することだと思います。

 

今回の作品名である「 ピメント( Piment )」は、ライターをなさっているお客様ご自身にネーミング頂いたもので、ピーマンの語源にもなっている“ 唐辛子や青唐辛子 ”の意味を持つフランス語の単語だそうです。ピメントとPタイルの“ P ”を引っ掛けてあり、またホワイトとグリーンのコントラストがピーマンとその中身のタネにソックリなこと、さらにピーマンの中身は空洞なのでその中に住めそう!?( しかも住んだら気持ちよさそう!? )だとイメージされたことなどからネーミングされたそうです。さすがの発想ですね!

 

■物件概要/1992年2月新築( 築後19年 )・京都市下京区楊梅通新町東入 上柳町・区分所有マンション・個人住宅リノベーション・床面積46.68m2(壁芯)・構造:SRC造14階建

 

■主要各部仕上および素材/壁面仕上:PBうえAEP塗装( 一部スケルトンAEP塗装仕上)・天井仕上:スケルトンAEP塗装仕上・床仕上:Pタイル貼り仕上(エントランスホールのみ無垢パイン材フローリング貼りOSオスモオイル塗布仕上)・浴室:INAXシステムバス(ノビリオ使用)・洗面室:INAX洗面ボウルのうえ床Pタイル貼り仕上( ミラー施主支給品・アンティーク品 )玄関:床Pタイル貼り仕上・建具、棚板等木部:シナOSCL塗装仕上・キッチン:100角グレータイル貼りオリジナルカウンターキッチン( 業務用キッチン使用)

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)