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2019.03.13 / その他施工実例 ナチュラルだけどレトロ感のあるお洒落な一戸建リノベ
今回の作品も物件探し〜ご購入〜リノベーションまでの全工程をご依頼いただきました。
まず最初にお施主様がご希望されているの物件のご要望をお伺いしていてイメージしたのは古い味のある木造建物でした。それもどちらか言うと“町家”と言うよりも“洋館”のようなイメージを持って物件探しを始めました。しかし探し出すとなかなかそのような物件はありませんでした。そんな時に今回の作品となる物件をご覧いただきました。決して古い建物ではありませんでしたが、建物を建てられた方の思いが感じられる独特の建築様式で建てられた建物でした。これはのちに解ったことですが、売主様が設計士さんで新築当初には雑誌にも載ったことがある建物だったんです。
そのような建物であることからお施主様が大変気に入られてご購入が決定しました。しかしこの建物は容積率が厳しい地区に建っており、購入に際してはリノベーションで減築することが条件となりました。当初はこの建物の良さである広い床面積を狭くするのはマイナスであると言うような感じで捉まえてのスタートになりました。しかし結果としてその思いこみを逆転する空間へとリノベーションさせていただきました。
また、リノベーションに際してはお施主様のご要望が明確にあり、味のある古い素材感を活かした商品を採用することやヴィンテージ感のある空間にすること、決して作りすぎず古い味を残すことそして出来る限り使えるものは使うことなどでした。そのようなことから棚板にいつもの素材をやめ足場板を用いたり、既存のドアをドアノブだけを交換して採用したり、2階のフローリングをそのまま活かしたり、塗装をする際に元からある下地を活かして出来るだけ粗く塗装したりと、今まで当社でさせていただいていたようなまるごとリノベーションで一新すると言うコンセプトではなく、上手く素材を使い分けるリノベーションならではの仕上げをさせていただくようにしました。もちろんそうすることでコストも抑えることができると言うメリットもありました。
ただ今回減築するとは言っても元々の延床面積が相当あることから全体をリノベーションするとコストが嵩むと言う事がありお施主様のご要望も明確なことからそれらを全て叶えることがコスト的にも難しいということもありました。また当初はサッシも取替えを希望されていましたがコストの兼ね合いで断念されたという経緯もありました。ただどうしてもお施主様のイメージに現状のサッシの色があわないということで塗装出来ないかというご要望がありましたが、一般的な塗料はサッシに塗ってもすぐに剥げてしまうことから難しいということがあり、いい方法がないか検討しておりましたところたまたまネットで見つけたドイツ製の塗料がサッシに塗れると言うことが解り採用させていただきました。もちろんこの塗料も決してローコストでは無いのですが、サッシを取替えることを考えれば断然ローコストで仕上がりますし一般的な塗料とは違い剥がれる可能性も低いことやお施主様のイメージにピッタリな商品であったことからも採用いただきました。また玄関ドアや照明器具などもお施主様の好みを活かせるように施主支給にしていただきました。
そのような過程を踏まえて出来上がった今回の作品は、もともとの個性的な建築様式で日常的には使いにくい動線を解消し使いやすくするために土間であった玄関部分には無垢フローリングそして中庭にはウッドデッキを敷きつめました。このようにすることで建物内部と中庭の一体感を高めて広々とした空間としてお使いいただけるようにリノベーションさせていただきました。そして何と言っても減築しなくてはいけないために2階の床を取り除き、その部分の梁を活かして吹き抜けをとった空間に広げたことで減築して実際には床面積は減りましたが、それを全く感じさせないどころか本来この方が正当であるかのように立体的な広々とした空間を造ることができました。
そしてこれからこの建物が経年することで当初お施主様がお探しであった洋館のような佇まいを醸し出していくのではないかと思っております。それには5年10年という短いスパンではなく20年30年と言う月日を重ねていくことで味のでるリノベーションになったのではないかと思っております。そして最後に今回の作品名は「life」です。お施主様にネーミングいただきました。理由は、「山々に囲まれ、川のせせらぎ音が聞こえる地にあった旧い住居が、その豊かな自然環境から溢れる“生命”と調和するような形で“日常生活”を営む空間に再生された」と言う意味合いです。すごくシンプルですが深い言葉です。まさに今回リノベーションさせていただいたお施主様のリノベーションイメージにピッタリなネーミングだと思いました。
そして本作品もお施主様にお住まいいただき、落ち着かれた頃にお伺し、どのようにお住まいいただいているかを拝見するのが大変楽しみなリノベーション作品となりました。そして経年変化と言う意味からも出来れば20年後ぐらいにお邪魔させていただきその深まった味わい深い空間を感じてみたいと思うリノベーション作品になりました。
■物件概要/1988年新築(築後23年)・京都市左京区・個人住宅リノベーション・延床面積157.10m²・構造:木造スレート葺2階建
■壁面:PB下地の上AEP塗装仕上(一部シナベニア下地)・天井:PB下地の上AEP塗装仕上(一部シナベニア下地)・床材:パイン無垢フローリング(塗装仕上)・バスルーム:INAX製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:モザイクタイル囲いの上、ナラ面材カウンター、INAX製システムキッチン・便器:INAX製アメージュC・その他:ドアノブ、取っ手にアンティーク金物使用等・棚板:足場板・ガラス:ペアサッシ
■リノベーション期間/約2ヶ月(解体工事期間含む)
2019.03.13 / その他施工実例 マテリアルにこだわった“こ上がり”のあるマンションリノベ
今回の作品は“couleur”“la divina”“decor”と同じマンション内でご縁がありリノベーションさせていただくこととなりました。
今回のお施主様も新築ではご自分達の思うような空間ができないことから最初からリノベーションありきで購入からお手伝いさせていただいておりましたがなかなか思うような物件が見つからず少し諦め気味になっておられたところに今回のマンションで売物件が出たことからご自身で直接ご購入いただきました。なので結果的にはリノベーションからお手伝いさせていただくことになりました。
また先程お話ししたとおりお施主様ご自身が最初からかなりリノベーションに思い入れをお持ちでそれを大前提で物件を探されていたということ、またその思い入れも具体的でかなり明確であったためにそのお施主様のご要望されることが可能かどうかというところに主眼を置いたリノベーションになりました。また今回のマンションでリノベーションさせていただくのが4件目ということからそれまでの経験を元に回答させていただくことができました。
また今回のお部屋を実際に拝見した時の印象はこのマンション特有のお部屋によっての個性的な間取の取り方の違いがあり、今までリノベーションさせていただいた間取とはまたひと味違った作りになっていました。そのためその個性的な空間を最大限活かしてお施主様のご要望を叶えるゾーニングをさせていただくように努めました。
そのゾーニングに際してまずお施主様のご要望が“こ上がり”のタタミコーナーが欲しいということや“土間”が欲しいということそして区切られた“ワークススペース”と寝室には“ウォークインクローゼット”が欲しいと言うご要望などがありました。
またキッチンは対面がご希望で、部屋の主になる壁面に“黒板塗装”の壁と“スケルトン壁”のいわゆる“コンクリート剥き出しの壁”を作りたいというご要望も持っておられました。
それらの明確にあるご要望を全て網羅してなおかつ上手くデザインに溶け込ませるようにするためにはどうするのか?そしてこの限られた空間に多々あるご要望を詰め込みなおゴチャゴチャした落ち着きのない空間にならないようにし、そして空間が閉鎖的にならないようにゾーニングするように努めました。
また今回の作品では今までのリボーンキューブの作品で最多となるカラーを取り入れたリノベーションでもありました。まず寝室には紺色を基調にタイルカーペットでグラデーションを利かせ遊び心いっぱいの空間を造りました。次にキッチンのカウンターにも濃いブルーのモザイクタイルでラインを入れアクセントを利かせ、トイレの壁面にも一面パステルグリーンを配し華やかなに仕上げ、またリビングの中心になる壁面に黒板色の濃いグリーンを持ってきました。
このようにデザインにお施主様のご要望されるカラーを上手くマッチングさせて違和感のない空間に仕上げるように努めました。
またリビングのもうひとつの主になる壁面を1面スケルトン壁にして粗さを残しつつ、その壁に合うように棚板もあえて足場板で粗さを出しました。そして空間を切り替える意味でもスチールのFIXを設けてゾーニングをしました。
また実用的な部分では少しでも収納力をアップさせるためにお施主様のご要望で“こ上がり”の畳下に収納も設けさせていただきました。またこちらもお施主様のこだわりの部分で全てのスイッチ類をルートロン製で統一し、またそのスイッチの配置にもこだわりマットなホワイトとブラックのスイッチをチェッカー状にして遊び心を持たせました。
そしてまた水栓金具にもお施主様のこだわりがありグローエ製の可愛いカエルのような水栓金具を洗面に採用し、トイレにもシンプルながら可愛い水栓金具を取付けました。このように多様なこだわり素材とカラーを融合しなおかつすっきりしたデザインに納めるように努めました。
そしてお施主様の明確で多様なご要望を全て満たし全体としてはリボーンキューブらしい遊び心のあるデザインにまとめた本当に楽しいリノベーションとなりました。
また今回のネーミングはお施主様自身にお考えいただき“ maquillage ”と命名されました。意味は“ 化粧 ”で今回リノベーションさせていただいたこのお部屋自身が今までの空間とは全く違う“ 化粧 ”を施された状態になったということなどからネーミングいただきました。
そして総括して今回の作品も新たなリボーンキューブのリノベーションテイストを引き出せた作品になったのではないかと思いますしそれもひとえにお施主様がリボーンキューブとのコラボでご自分のイメージされた空間を実現いただいたお陰です。
それからもう一つ忘れてならないのがキッチンカウンターにリボーンキューブオリジナルのスツールを採用いただいたことです。こちらも色を2色用いることでお施主様の遊び心を表現いただけたのではないかと思います。
そして本作品もお施主様にお住まいいただき、落ち着かれた頃にお伺しどのようにお使いいただいているかぜひ拝見したいと思う作品となりました。そして最後に今回も本当に楽しいリノベーションができたことをお施主様に感謝して終らせていただきます。
■物件概要/1975年新築(築後36年)・京都市左京区・個人住宅リノベーション・専有面積67.06m²・構造:RC造7階建3階
■壁面:スケルトンの上AEP塗装仕上(一部PB下地)・天井:スケルトンAEP塗装仕上・床材:ボルドーパイン無垢フローリング(オスモ塗装仕上)・バスルーム:INAX製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:ホワイトモザイクタイル(一部ブルーモザイクタイルライン入)囲いの上、サンウェーブ製システムキッチン・グローエ製水栓金具(洗面・トイレ)・便器:INAX製・その他:スイッチ類はルートロン製・一部壁面黒板塗装・スチール製FIX・目積み畳・足場板(棚板)・リボーンキューブオリジナルスツール等
■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)
2019.03.13 / その他施工実例 直線で構成されたパノラミックな一戸建リノベ
今回の作品はリボーンキューブが得意とする鉄骨の一戸建です。今回のお施主様も物件の購入からリノベーションまで全てをお手伝いさせていただきました。
まず今回の物件との出会いはインターネットの物件サイトでした。しかしその時はすでに商談中で半ば諦めかけていたときに商談が解除になったと言うことでご検討いただくことになりました。そして物件を内覧した感想は完全にリノベーション向きでリノベをすることでこの物件のポテンシャルが100%引き出せると感じました。ただ問題はその延面積の小ささでした。しかも駐車場をとるということでさらに延面積が減ります。お施主様もその事を一番悩まれました。しかしそれを差し引いてもあまりあるポテンシャルをお施主様も感じておられこの物件をご購入いただきました。
ではこの物件の魅力とは何か?ですがまずはそのすっきりした外観です。木造とはひと味違うキューブ型のシンプルな建物だったことです。そして2階の広い開放的なバルコニーと3階の屋上からの眺望です。また元々の間取では1階に暗い陰気なキッチンとなかなか使いづらそうな2つに分れた洋室そして2階には両側に1室づつ振り分けられた洋室と和室でした。私達からするとよくもまあこれだけ上手く使いにくい間取になっているなぁと思いましたがそれだけにこの間取を新たにゾーニングすることで全く生まれ変わると思いました。
また今回のお施主様もかなりの強者でご自分でほぼゾーニングを作っておられました。なのでそのお施主様の作られたソーニングプランを踏襲して今回のリノベーションをさせていただきました。
それではお施主様の具体的なご要望をお話ししますと一番のご要望はリビングキッチンを2階にとってバルコニーと一体で使える開放的なリビングキッチンにすることでした。もちろんこれは物件を初めて内覧した際に思っていたことでもありましたがそう広くない2階の空間をリビングキッチンにしてバルコニーをデッキにし一体で使うことで実際の空間よりも広く開放的にお使いいただけるという感じだったからです。それには従来のサッシを撤去してハイサッシにしないといけないということなどコスト面での問題はありましたがそれはいつものことですのでなんとか解決できる事由でした。
そして1階は玄関ホールと寝室そして水回りを上手く配置して広く感じられるようにするということでした。なのでまず玄関ホールの階段をスリットにして広く感じられる空間に設えました。そして少しでも収納力を増すために寝室にウォークインクローゼットを設けました。
またもう一つ今回のお施主様の強いご要望としてデザインに曲線を使わないということを上げられていました。そのためユニットバスにもこだわられ曲線のないシンプルなタイプを選ばれました。またファサードにもこだわりをお持ちで玄関に明りとりを取るためのデザインにかなり悩まれた結果ガラスブロックを1個とるという究極のデザインを採用されました。そして玄関ドアはシンプルにナラ材でドアとポストなどを配するだけの外観に設えました。またマテリアルとして少しレトロ感のある素材を使うこともご要望されており玄関ドアの取っ手やドアノブなどシンプルで飽きのこないデザインのものを採用されました。
またその他にも多くのご要望をお持ちでしたがコストとの兼ね合いでどうしても譲れない要望を優先いただき取捨選択いただいた上でデザインに落とし込みました。
これらの事柄はいつもそうなのですがお施主様のご要望を全て盛り込むとコストがあわないことが多々ありますのでできるだけ削って必要最低限に納めることが多いのですが結果として出来上がった作品は全くそれらを感じさせないできあがりになっています。これはリボーンキューブがデザインと機能面で残すところとそうでないところを明確にジャッジしているからでもあります。 それらのご要望を網羅して今回出来上がった作品は2階に広々としたリビングキッチンを持ちデッキとの一体感を高める大きなハイサッシとFIX窓で構成されたシンプルな空間に纏まりました。そして1階は決して充分な広さではないのですが必要最低限の寝室空間とウォークインクローゼットそして明るく広々と感じられる玄関ホール、そしてそれぞれに充分な広さと機能を確保した水回りとどこを取ってもそつのない空間に仕上がりました。
また今回のリノベーションもお施主様と二人三脚で造り上げた本当に楽しいリノベーションになりました。また今回のネーミングはお施主様自身がお考えになり“ nest ”と命名されました。意味は“ 巣 ”とか“ 心地よい空間 ”という意味であるということです。その理由として物件の購入を決められた直後ぐらいにお子さんができられたことが解りその後のリノベーションの打ち合わせ等々それからはまさにご夫婦でお子さんを育てるための巣作りをされているかのようであったという理由からです。ほんとに何という深い理由でしょうか。今回のネーミングこそお施主様でないと考えつかないネーミングだと思いました。
そのことからも今回リノベーションを通してあらためてお施主様の人生に深く関わらせていただいていると言うことを痛感致しました。そして最後に今回のお施主様が落ち着かれたらぜひ真っ先にお邪魔してその暮らしぶりを記念に写真に納めさせていただきたいと思う作品になりました。そして今回もお施主様とコラボして本当に楽しいリノベーションができたことをお施主様に感謝して終らせていただきます。ありがとうございました。
■物件概要/1970年新築(築後41年)・京都市右京区・個人住宅リノベーション・延面積60.98m²・構造:鉄骨造陸屋根2階建
■壁面:PBの上AEP塗装仕上・天井:PBの上AEP塗装仕上・床材:ボルドーパイン無垢フローリング(オスモ塗装仕上)・バスルーム:パナソニック製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:ホワイトモザイクタイル囲いの上、業務用特注キッチン・玄関ドア:ナラ材フラッシュドア・ガスコンロ:リンナイ製3口コンロ・便器:INAX製・その他:ガラスブロック、既存サッシ入替え、ガレージモルタル防塵クリア等
■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)
2019.03.13 / その他施工実例 パノラマの眺望と広いバルコニーを持つマンションリノベ
今作品のお施主様も物件のご購入からリノベーションまでの全てをお任せいただきました。
今回リノベーションさせていただいた本マンションを当初から第一候補としてお考えいただいておりましたがその他のマンションもいくつかご紹介しました。ですがお施主様のご希望であった「高層階でなおかつ眺望がよい物件」という条件に当てはまるマンションがほとんどありませんでした。
理由は京都に高層マンション自体そう多く建っていないということや建っていたとしても建て込んでいるため高層階であるにも関わらずあまり眺望が望めない物件が多かったからです。
そこで本マンションに絞り探していますと、たまたま同時期に数件重複して売物件が出たためその中から一番眺望のよいこちらのお部屋をご購入いただきました。先程同時期に数件売物件が出ていたお話ししましたがその数件の内このお部屋よりも階下では隣接するマンションが眺望を阻害し、お施主様の一番の購入動機である部屋から“京都タワー”が望めなかったんです。そのような理由から一番条件のよかったこちらのお部屋をご購入いただきました。
それでは次にリノベーションのコンセプトについてご説明していきますが、まずお施主様からのご要望は割合シンプルで「デザインされているがシンプルで簡素な空間」ということでした。
そしてデザインしていく上でお施主様のお手持ちの収納棚や新規でご購入される予定の家具などが無印良品のものが多く、その無印良品的な色合いもお好みであったことからリボーンキューブの今までの作品にはないかなりナチュラルな感じで仕上るようにデザインさせていただきました。
ゾーニングについてですが元のキッチンとリビングそして和室とにセパレートされて窮屈感のあった空間をリビングダイニングキッチンのワンルームとすることで区切りをなくして広がりのある1室空間にゾーニングしました。
そしてそのリビングダイニングキッチンに付随する一般的なマンションよりかなりワイドなバルコニーを活かしてウッドデッキを敷きつめより広がりを感じられる一体空間に仕上げるようにゾーニングしました。
またその際に当初あったキッチン位置より大幅にキッチン位置を移動しリビング空間の使い勝手がよりよくなるように設えました。そしてそのリビング空間にお施主様のご要望であるデスクや収納を設え機能的にリビングをお使いいただけようにしました。
また寝室にはお施主様のご要望で大きなベッドがゆったり置けて、なおかつ充分な収納が確保できるように設えました。そして水回りは機能なユニットバスを採用し、洗面は広く感じられるようにリボーンキューブで採用している大型ミラーとし、お施主様のご希望である隠せる収納を確保するために扉付収納を制作しその上でデザイン面も考慮し間接照明を設え魅せる空間になるようにデザインしました。そしてまたトイレには小さいですが使用するには充分な手洗い器を取り付けお施主様のご要望を満たせるようにスッキリとデザインしました。
そして何と言っても一番のポイントであるリビング入口のドアにレトロ感がありなおかつ気配が感じられる程度の見通しが利くチェッカーガラスを施したスッキリしたデザインのドアを採用しました。このドアによりリビング空間とエントランス空間を緩くおしゃれに仕切るように配慮致しました。
そして無印良品の色合いを踏襲するように壁や天井は少しクリームがかった塗装を施しオーク無垢フローリングに合うようにほとんど色をつけることなく素材感を活かした塗装を建具や家具に施しました。
以上のようにデザインすることで今までのリボーンキューブではあまり見かけなかったナチュラル感溢れる空間に仕上げなおかつチープに感じられないようリボーンキューブテイストを施してシンプルなデザインを心がけて設えさせていただきました。
今回の作品のネーミングは“natura”と命名させていただきました。意味はイタリア語で“自然”と言うことです。他にもいろいろと候補がありましたが簡潔に作品を表現するのはこのネーミングがピッタリだということでお施主様にも気に入っていただきました。
本作品は高層階で眺望がいいことから昼間はもちろんですが陽が暮れてからの景色が抜群でリビングに居ながらにして素晴らしい夜景を楽しめる高層階ならではの設えになりました。そんな本作品は新たなリボーンキューブのリノベーションテイストを引き出せた作品になったのではないかと思いますしそれもひとえにお施主様がリボーンキューブとのコラボレーションでお施主様がお持ちのイメージを具現化いただけたお陰です。
今回もお施主様が落ち着かれた頃にお伺しリビングからぜひゆっくりと夜景を拝見したいと思う作品となりました。
そして最後に今回も本当に楽しいリノベーションができたことをお施主様に感謝して終らせていただきます。
■物件概要/1996年新築(築後15年)・京都市下京区・個人住宅リノベーション・専有面積55.06m²・構造:RC造14階建11階
■壁面:スケルトンの上AEP塗装仕上(一部PB下地)・天井:スケルトンAEP塗装仕上・床材:オーク無垢フローリング(オスモ塗装仕上)・バスルーム:INAX製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:ホワイトモザイクタイル囲いの上、システムキッチン・便器:INAX製・その他:セランガンバツウッドデッキ、チェッカーガラス等
■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)
2019.03.13 / その他施工実例 リボーンキューブテイストをふんだんに取り入れたオシャレな一戸建リノベーション
今回の作品はリボーンキューブでリノベーションさせていただく中では比較的新しい築16年の木造3階建の一戸建建物です。今回のお施主様も物件の購入からリノベーションまで全てをお手伝いさせていただきました。
今回の物件は場所が伏見ということでリボーンキューブで物件をご紹介させていただくのが初めての地域でした。ですので今ひとつ土地勘がないこともあり、お施主様に物件の立地などの良し悪しはお任せしてどのようなリノベーションができるかを主に取り組みさせていただきました。そうは言いましても物件のすぐ近隣にあの有名な「寺田屋」があったり「三十石船」の船着き場があったりと情緒たっぷりの立地です。しかし通りを一筋入ると喧騒が感じられない住宅地で最寄駅からも近くお住まいいただくには申し分ない立地でした。そんなところを気に入っていただき購入をお決めいただきました。
リノベーション物件が先程もお話ししたとおり、比較的築年数が新しいこともありコストも鑑み外観は全く触らずに内部のみのリノベーションをさせていただくことに致しました。その外観は建売住宅などによくあるサイディング張りの一戸建建物ですがその建物を一歩室内に入るとリノベーションされた空間となっているという感じに設えました。
では今回のリノベーションポイントについてですが、まず一般的なこのぐらいの年数の建物にありがちな間取構成で、目一杯居室を広くとるために水回りや玄関などの空間が極端に切りつめられている構成になっておりかなりせせこましく感じることや、階段も目一杯狭い空間でとっているため急であることなど、日常使うには非常に圧迫感を感じるところが多々ありました。それらを重点的に解消することをコンセプトにしました。
一番のポイントとして2階のリビング空間を広く快適に使えるようにリノベーションするということをコンセプトとして進めさせていただきました。
順にご説明しますと、まず1階の使いにくい広さの和室を割り切っていただき少し狭くしてウォークインクローゼットにすることにして、その分洗面と浴室のスペースを広げ快適にお使いいただけるようにゾーニングしました。
また玄関も土間部分を広げて大きめのシューズクローゼットをとり、玄関全体はそう広くはないですが入ったときの圧迫感をなくように設えました。
そして階段の勾配も緩やかにとり2階への動線をスムーズにしました。
階段を上がったところにあるトイレの位置はそのままですが便器などを入替えすっきり使いやすく改修しました。
一番のポイントであるリビングはキッチンと和室に分れて使いにくかった空間をリビング1室空間にゾーニングし、リボーンキューブ定番の対面キッチンに設え、より使いやすく開放的に仕上げました。
キッチンにはキッチンバックにオープンとクローズとで棚を設え使いやすく機能的に配置しました。またキッチン囲い前面にも扉付の収納を設けて細々したモノが仕舞えるように設えました。
リビング部分は敢えて室内を一部潰して大型のサッシを取り付け、内と外の区切りを変えることでより広く明るく感じられるようにしました。またTVが中央に収る家具を製作し、上部に間接照明を仕込み片側は扉を開けるとパソコンデスクに、もう片側は収納にそして上下とも収納として機能的にお使いいただけるように設えました。
また階段をスリット状にデザインすることで開放感と遊び心を持たせました。
3階は極力手を加えずに居室内はクロスの張り替えとカーペットの張り替え程度に留めてコストを抑えるようにしました。しかし階段ホールまでは建具や階段そのものを取替えて統一感のある仕上がりに致しました。
全体のデザインテイストとしてはリボーンキューブのオーソドックスな色合いとデザインをお施主様に気に入っていただいているため、今までの作品のいいとこ取りでデザインさせていただきました。
以上のような内容で出来上がった今回の作品は限られた空間を上手くゾーニングしてお施主様のご要望を満たしつつ、非常に使いやすくデザインされた空間に仕上がったのではないかと思っております。
終わりに今回のネーミングは“ grano ”と命名させていただきました。意味はイタリア語で“ 木目 ”を現わしております。その理由はお施主様がいろいろな木の表情がお好きでそれ故、ありきたりの新築ではなくリノベーションをお選びいただいた経緯もありデザインに木の表情をできるだけ出せるような設えにさせていただいたというようなことからです。
お施主様はこの作品が完成して間もなくご結婚されるということでご夫婦で初めての記念すべき大きな共同作業をしていただいたのではないかと思います。その様な意味でもお施主様の思いのこもったリノベーションをリボーンキューブでさせていただけ本当に光栄だと思っております。今回もぜひしばらくお住まいいただき落ち着かれ、お子さんもできられた頃にお伺いし、どのようにお使いいただいているかを拝見してみたいリノベーション作品となりました。
長く親しんで快適にお住まいいただけることを願って今回の作品のコンセプト説明を終らせていただきます。本当にありがとうございました。
■物件概要/1995年新築(築後16年)・京都市伏見区・個人住宅リノベーション・延面積102.45m²・構造:木造スレート葺3階建
■主要各部仕上および素材/壁面:PBの上AEP塗装仕上・天井:PBの上AEP塗装仕上・床材:オーク無垢フローリング(オスモ塗装仕上)・バスルーム:INAX製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:シナベニア市松張り(一部モザイクタイル張り)囲いの上、サンウェーブシステムキッチン・ガスコンロ:リンナイ製3口コンロ・便器:INAX製・その他:既存サッシ入替え、玄関土間300角タイル張り、ウッドデッキ張り等
■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)