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2019.03.12 / その他施工実例 広い土間とホビールームのあるテラスハウスリノベーション

今回の案件は中古物件のご紹介(仲介)からリノベーションまでをトータルサポートさせて頂きました。また、最初にご相談頂いてからおよそ5ヶ月ほどで物件が見つかりご契約頂きましたが、その後売主さんのご都合により取引(残金決済および引き渡し)までさらに5ヶ月程の期間を要しましたので、その間に打ち合わせを終え、物件引き渡し直後にロスなくリノベーション工事に取り掛かれる様に進めて行きました。(結果、ご相談からお引っ越しまでトータルで1年あまりの期間となりました。)物件そのもののご要望は自然環境が感じられる立地であることと、敷地および建物ともにゆとりがあることでした。このため、ご実家近くの向日市周辺および北区・左京区方面を中心にご紹介させて頂きました。その中で、広さ的に特にゆとりのある今回の物件に巡り合うことができご契約頂くことになりました。物件的には郊外立地ならではのサイズ感で、土地面積125m²(約38坪)、建物の延べ床面積は117m²(約35坪)と前述の通り稀少とも言えるゆとりの広さがありました。

 

リノベーションに際しては、床面積が広いこともあり全体をシンプルにまとめ、万遍なく予算が行き渡る様に進めさせて頂きました。また、既存の状態でも広さが感じられるゾーニングにはなっていましが、建物の構造が鉄骨造と言うこともありましたので、その特性をいかしてさらに間仕切り壁等を取り払った大空間をつくるべく打ち合わて行きました。ゾーニングプランとしては、1階は玄関を兼ねた広い土間のフリースペースとホビールーム、2階は全面リビングダイニング、3階にはベッドルームとスペアルーム(将来のキッズルーム)と収納ベヤと言う“3LDK+フリースペース&収納ベヤ”とすることで早々に決定しました。(ちなみにその他にもガレージ3台分プラス空地および別棟でプレハブ小屋も付いていると言うゆとりぶりです。)デザインテイストとしては、先の通り全体をシンプルにまとめて行く方向でしたので、自ずと鉄骨造の素材感をいかした無骨なイメージで固めて行くことになりました。

 

また、こちらのケースでも他の戸建リノベーションと同様ご希望予算に対して見積額が結構な額オーバーして出て参りましたので、当初は見積もりに入れさせて頂いていた外構工事をはじめとして、大幅な予算削減の打ち合わせを経ての決着となりました・・・。(その結果、外構工事および3階部分については既存のまま手を付けず将来的にDIYにて対応されることになりました。)しかしながら、基本の部分ではお客さまのご要望を落とし込んだ、十分にご満足頂けるリノベーション空間をお届けすることができたと思っています!
また、今回の作品名は前述のデザインテイストを意味した「rugged(ラギッド)」とネーミングさせて頂きました。(今回はお任せ頂いたので当方でネーミングさせて頂きました!)まさに、無骨で飾り気はないけれど味わいの感じられるカッコイイ空間に仕上っていると思いませんか・・・?

 

■物件概要/1981年5月新築(築後33年)・京都市北区上賀茂神山・テラスハウス・個人住宅リノベーション・施工床面積80.38m²・構造:鉄骨造3階建

 

■主要各部仕上および素材/壁面、天井仕上:PB貼りの上AEP塗装仕上(リビングダイニングはスケルトンAEP塗装仕上)・リビングダイニング床仕上:無垢オークフローリングOSおよびオスモ塗装仕上・その他居室等床仕上:Pタイル貼り仕上・浴室:リクシルユニットバス(キレイユ1616タイプ)・洗面室:オリジナル洗面化粧台、床Pタイル貼り仕上・WC:リクシル(アメージュ・施主支給)、床Pタイル貼り仕上・玄関:モルタル土間仕上・建具および木部:シナOSCL塗装仕上・キッチン:木囲いおよび黒皮鉄板貼りオリジナル対面キッチン(業務用キッチン使用)・その他:都市ガス引込工事(施主対応)、給湯器交換等

 

■リノベーション期間/約2ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.12 / その他施工実例 マンション最上階の角部屋を 眺望良いミッドセンチュリーな空間にリノベーション

今回のお施主様は結婚されたばかりのご夫婦で新居としてお住まいいただくため物件の購入からリノベーションまでの全てをお任せいただきました。

 

それではいつものようにどのような経緯で物件をご購入いただいたかというエピソードからお話したいと思います。お施主様がお住まいだったのが向日市のため、当初向日市や長岡京市を中心に阪急またはJR沿線の駅から徒歩圏で物件を探しました。そしていくつか物件をご覧いただきなかなか思うような物件がなかったところ、お施主様が転職をされたいとのご意向で、物件探しを2〜3年先延ばしすることになりました。しかし昨今の時勢からも転職は思い直される事になり、半年ほどのブランクの後に物件探しを再開しました。そして再開するにあたり改めて物件探しをするエリアを再考され、京都市内の阪急沿線を中心に探すことになりました。そしていくつか物件をご覧いただいた中から今回リノベーションさせていただくことになった物件を大変気に入っていただき、ご購入いただくことになりました。
結果的に気に入っていただいた物件は、お施主様が当初ご希望されていた条件とはかなり違う内容(立地やマンションの規模、駅からの距離感など)となりましたがそれもこれも数々の物件をご覧いただいたことから導き出された結果のため、非常にご納得いただいた上で物件をお決めいただけたので正解だったと思っております。

 

今回のお施主様のように物件探しからずっとお付き合いさせていただく場合は、ご納得いただける物件が見つかるまで、それこそ何年でもとことんお付き合いさせていただいております。それだけリノベーションにおいての物件探しは重要であると考えております。それは一般的な不動産業者と違って物件を購入いただくだけが仕事ではなく、気に入って購入いただいた物件をお施主様の思い通りにリノベーションして最終的に快適におしゃれにお住まいいただくことが目的だからです・・・
ということで物件探しのお話はこれぐらいにさせていただき、次にどのようにリノベーションをさせていただいたのかをご説明させていただきます。

 

今回リノベーションさせていただいた物件は11階建の最上階で南西の角部屋の専有面積が約70m²と広めのマンションになります。この眺望・陽当り・風通しの良いお部屋をお施主様のご要望であるミッドセンチュリーな空間にリノベーションさせていただきました。

 

メインであるリビングは、まずキッチン部分について作業台を兼ねた水槽部分とガス台部分とを対面に配置し機能的に、広く使いやすいキッチンに仕上げました。
キッチン周りには深みのあるグリーンのモザイクタイルを張りレトロな雰囲気に仕上げ、猫ちゃんを飼われる予定のためキッチンの収納部分は全てクローズできるように設えました。キッチン部分の収納扉にはリボーンキューブでお馴染みのシナベニアではなく、味のある木目が特徴のウォールナットを採用させていただき、床のチークフローリングのヘリンボーン張りと相まってよりミッドセンチュリーテイストを醸し出せるように設えました。
またもうひとつの見せ場としてリビングの一角に本棚兼デスクを設え、その壁一面を基調色である濃紺で塗装することで、よりミッドセンチュリーな雰囲気を高めるように設えました。そしてキャットウォークを造り、通り道になる部分に遊び心たっぷりにアールのついた抜け穴を設えました。リビング窓側にはハンモックを吊るせるようにして、楽しみながらくつろいでいただける空間としました。

 

玄関部分は少し広めにとりたいというお施主様のご要望から、土間部分を広めに取り自転車などが置けるようにゾーニングし、最上階で風通しがよいことからも、普段は玄関ドアを開け放して換気ができるようにするためオリジナルの玄関網戸を造らせていただき、基調色である濃紺で塗装して仕上げました。
寝室には玄関側に小窓をとり通風と明かり取りの両方を兼ねられるようにし、その小窓も基調色である濃紺に塗装することで室内からも玄関からもアクセントになるように仕上げました。
水周りはお施主様のご要望で浴室は広めの1坪タイプのユニットバスを採用しました。洗面にはサンワカンパニー製のシンプルな洗面台を採用させていただきスッキリと機能的な空間に仕上げました。トイレはいつものようにシンプルに仕上げて扉付きの収納をとり、お施主様より支給いただいたアンティーク調のペーパーホルダーとタオルレールを取り付け仕上げました。
WICは大きめにゾーニングして両側にハンガーポールを取り、ご主人がお持ちのたくさんの帽子をストックできるように棚を設け、その突き当たり正面にお施主様より支給いただいた大きめのミラーを取り付け、十分な収納力を確保しながらもすっきりと使いやすく設えました。

 

以上のように、お施主様のご要望である1960年代の古き良きアメリカを彷彿させるミッドセンチュリーなデザインを施しながらも、全体としてリボーンキューブらしいシンプルかつ洗練された空間に仕上げさせていただきました。

 

今回のネーミングは、“arco(アルコ)”と命名させていただきました。意味はアールのついた抜け穴の形状からアーチを連想し、それをイタリア語でネーミングさせていただきました。その思わく通りに猫ちゃんがキャットウォークを通り、抜け穴をくぐって行き来する様子を思い浮かべながら、お施主様も楽しく快適にお住まいいただければと願っております。

 

最後に今回もお施主様と共にすばらしいリノベーション空間を創らせていただけたことに深く感謝して締めくくらせていただきたいと思います。

 

■物件概要/1982年新築(築後32年)・京都市右京区・個人住宅リノベーション・延面積69.00m²・構造:SRC造11階建11階部分

 

■主要各部仕上および素材/壁面:PBの上AEP塗装仕上(一部スケルトンの上AEP塗装仕上げ)・天井:PBの上AEP塗装仕上・床材:複合チークフローリングヘリンボーン張り仕上(寝室・WIC床材:複合ブラックウォルナットフローリング張り)・バスルーム:タカラスタンダード製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上(キッチン収納:ウォルナット突き板)・キッチン:モザイクタイル貼り、サンワカンパニー製システムキッチン(シンク、水栓金具、ガスコンロ・食洗機)・便器:TOTO製・その他:富士工業製レンジフード、サンワカンパニー製洗面ユニット、オリジナル木製玄関網戸等

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.12 / その他施工実例 コストを抑えて京都タワーの見える開放的な3LDK+ウォークインクローゼットにマンションリノベーション

今回のお施主様はご夫婦と小学生のお子さんが2人おられる4人家族様です。今回も物件の購入からご相談いただいておりましたが物件の方はタイミングよくご希望にあった物件をご自分で見つけられましたのでリノベーションからお手伝いをさせていただくことになりました。ただし物件購入に思ったよりも費用が掛かられたこともあり、リノベーション費用をその分絞ってさせていただくことになりましたことから、できるだけコストを抑えメリハリの効いたリノベーションをさせていただくべく臨ませていただきました。

 

それではどのようにリノベーションをさせていただいたのかをご要望を踏まえながらご説明させていただきます。
今回リノベーションさせていただいたマンションは南西角部屋の4階部分でしかも専有面積が約70m²と広く、風通しや陽当りの良いお部屋でした。お部屋の窓から京都タワーが見え、4階ですが周辺に高い建物がないことからも非常に眺望がよいお部屋でした。その空間をご家族4人でお住まいになるため、お子さんそれぞれの個室(お子さんが小学生で男の子と女の子のため、それぞれに個室を希望でした。)とご夫婦の寝室それにWICをご希望でしたので3LDK+ウォークインクローゼット(WIC)というリボーンキューブとしては専有面積の割合からすると部屋数の多いゾーニングを計画させていただきました。また色を多用したいというご要望があり、部屋ごとにテーマカラーをお聞かせいただきながら、くどくならずにすっきりと空間に溶け込むようにデザインさせていただきました。

 

具体的にはまず水周りからご説明しますとコストを抑えることを最優先として、既存位置の通りとして大きさや配置も変えずにリニューアルしました。浴室と洗面室にはテーマカラーにグリーンをとり入れ、爽やかで明るい空間に仕上げました。次にトイレは狭いこともあり、敢えてビビッドなレッドを壁の一面にだけ塗装し、インパクトのある空間に仕上げました。

 

寝室は隣接する大きめにゾーニングしたウォークインクローゼット(WIC)を含め、全面濃いブルーで配色し建具のホワイトが浮き出るように配色しました。ただし壁面は塗装ではなくコストを抑えるためにイメージに合う色のクロスを採用しました。そしてこの寝室とWICは元々あった洋室を、広さを変えず入口位置だけを変更し、ミニマムの寝室部分とほぼ同じ大きさのWICというゾーニングに変更しました。

 

次に子ども部屋ですがリビングに隣接しており、南側バルコニーに面することから、リビングに南側からの採光を取り込めるように扉部分を框引き戸に設え、子ども部屋を通してリビングにも陽射しが入ってくるように計画しました。子ども部屋の広さは等分し、ミニマムですが机とベッドが置けるスペースを確保しました。テーマカラーは明るいブルーでしたので壁一面だけをそれぞれ塗装して仕上げました。

 

最後にリビングキッチンですが元々あった和室部分をリビングに取り込むことでその窓から見えていた京都タワーをリビングに居ながら望めるようにゾーニングし、キッチンも対面に変更したことで料理をしながらリビングを見渡せるよう開放的にゾーニングにしました。また収納部分は壁色に合わせてホワイトで塗装して扉の存在感が無いように設えました。
ご主人の書斎は広さ的に確保できませんでしたが、それに代わる設えとして、リビングの収納扉を開けるとデスクと本棚が現れるようにしました。
そしてなんと言っても一番ボリュームのあるキッチンのタイル部分ですが、色やタイルの形状などを含めてかなり迷われお決めいただいたタイルがあったのですがすでに在庫切れであったため、再度選び直し厳選いただいたモザイクタイルを張らさせていただきました。結果的として非常に表情が豊かでよい色合いのモザイクタイルだったため、リビング空間をグッと引き締め、よい意味で存在感のある仕上がりになりました。そしてそれに合わせリビング入口扉も濃いブルーに塗装しましたのですっきりと仕上がりました。またメインの床材もいろいろと検討された結果、ヴィンテージ感がありなおかつコストが抑えられるボルドーパインのヴィンテージ加工を施した無垢フローリングを採用いただきました。それによりモザイクタイルとの相性も非常に良く自然な仕上がりになりました。

 

以上のように色を多用させていただきましたが、写真をご覧いただいた通り全く違和感なくバランスのとれた落ち着きのある空間に仕上げさせていただけたのではないでしょうか。

 

このようにお施主様のご要望を最大限に満たしつつ、なおかつできる限りコストは抑えてリノベーションさせていただくことが出来た良い作品事例となりました。
今回のネーミングについてですが、やはり今回のリノベーションの特徴である色から連想させていただき、いくつかご提案させていただいた中から、お施主様にお選びいただき“indigo(インディゴ)”と命名させていただきました。意味は“青藍を呈する染料”ということで、今回いくつかの色を使わせていただきましたが、その色の中でも一番象徴的な色だったのではないでしょうか。そういう意味からもまさしく今回の作品にぴったりなネーミングになりました。

 

最後になりましたが、今回リノベーションさせていただいた空間でご家族が仲良く楽しくそしておしゃれに暮らしていただければなによりですし、その空間をリボーンキューブで創らせていただけたことに深く感謝して締めくくらせていただきたいと思います。

 

■物件概要/1984年新築(築後30年)・京都市東山区・個人住宅リノベーション・延面積70.69m²・構造:SRC造7階建4階部分

 

■主要各部仕上および素材/壁面:PBの上AEP塗装仕上(一部スケルトンの上AEP塗装仕上げ)・天井:スケルトンの上AEP塗装仕上・床材:ボルドーパイン無垢フローリング(ヴィンテージ仕上げ)・バスルーム:LIXIL製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:モザイクタイル貼り、サンワカンパニー製システムキッチン(シンク、水栓金具、ガスコンロ・食洗機)・便器:LIXIL製・寝室、ローカ、洗面:壁、天井クロス仕上げ、床:タイルカーペット仕上げ・その他:H&H製レンジフード、サンワカンパニー製洗面ユニット等

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.12 / その他施工実例 京都嵐山ヴィンテージマンションをラフ&お洒落にリノベーション

今回の案件も物件のご紹介からリノベーションまで、トータルでサポートさせて頂きました。また、緑の多い住環境と広さの点に特に重点を置いておられたため、お問い合わせ当初は北区・左京区方面にて主に一戸建をご紹介させて頂いておりました。しかしその両方のご要望を満たすとなりますと、今度は交通便がかなり不便になるなど、なかなかピッタリとご希望に当てはまる物件がない状況でした。そうして1年半くらいが経過した頃、通勤可能で緑の多い住環境エリアと言うことで“嵐山方面”を希望エリアに加えても良いとのご連絡を頂きました。

 

そうして、それから間もなく今回のマンションが売りに出て来たためご紹介させて頂いたところ、周辺環境・交通便・床面積ともにご要望を満たしていると言うことで大変気に入って頂くことができご購入頂くに至りました。立地的には阪急嵐山駅5分(嵐電駅も徒歩圏内)で通勤にも不自由なく、何と言ってもスグ目の前に嵐山の河川敷公園が広がると言う抜群の住環境で、加えて共用の屋上からは渡月橋をはじめとした嵐山界隈の景観をパノラマ眺望できると言う旅行者が泣いて喜びそうな贅沢な眺望がありました。

 

物件的には築後40年が経過していたものの建築当初は屈指の高級マンションだったことを窺わせる瀟洒な佇まいを有しており、まさにヴィンテージマンションと呼ぶに相応しい建物でした。専有面積も89.40m²と街中のマンションでは考えられない稀少な広さがあり、室内からの眺望は抜群と言うほどではありませんでしたが山の木々を間近に感じることができ、また採光・通風共にとても自然な感じの快適な住戸でした。何よりも専有面積が圧倒的に広かったためリノベーション後のイメージが広がりやすかったのが良かったと思います。

 

リノベーションに際してのご要望は、ファッションブランド発祥の「ジャーナルスタンダード」テイストのインテリアを好んでおられたことから、コンクリート・ウッド・アイアン・ステンレス等の素材を活かしたラフさを残した空間をつくることでした。打ち合わせに際しては、他ジャンルではあるもののお客さまご自身もプロのデザイナーさんであったことから、写真等の資料をご用意頂くと共に手書きのラフプランもご用意頂くなどしてイメージをお伝え下さいました。そう言う意味では多くの部分に強いコダワリをお持ちでしたが、先の通りお仕事柄打ち合わせにおける意思疎通もスムーズで、まさに絶好のコラボレーションとなりました!

 

ゾーニング的にはウォークインクローゼットを有したメインベッドルームと将来的にふた部屋に可変できるフリールームとリビングダイニングと言う2LDKながら、エントランススペース等を含めかなりゆとりのある専有面積の広さを活かしたものとなりました。(キッチンスペースもお二人並んで料理を楽しんで頂けるゆとりの広さを確保しております!)こうして、お客さまのイメージ通りのラフさを残したお洒落なコダワリ空間が誕生したのでした!

 

作品名の「iyia mas(ヤマス)」はお客さまより頂いたネーミングで、デザインコンセプトとは直接的に関連しませんが、何でもハネムーンで訪れられたギリシャの言葉で“乾杯!”を意味するそうで、新しい住まいでご友人たちを囲んで美味しい手料理を振舞いながら皆でワイワイやりたい・・・とのご夫婦揃っての想いに沿ってネーミングされました。ネーミングの通り、このお部屋でワイワイ楽しく日々“乾杯!”のグラスが合わせられるシーンが目に浮かんで来そうです・・・!

 

■物件概要/1974年8月新築(築後41年)・京都市西京区嵐山中尾下町・区分所有マンション・個人住宅リノベーション・専有面積89.40m²・構造:RC造4階建

 

■主要各部仕上および素材/壁面、天井仕上:スケルトンの上AEP塗装仕上(壁面はPB貼り仕上)・床仕上:無垢オークフローリングオスモ塗布仕上(寝室・WICサイザル麻カーペット、フリールームタイルカーペット貼り仕上)・浴室:既存利用・洗面室:オリジナル洗面化粧台(ミラーキャビネットとも・シナOSCL塗装)、床Pタイル貼り仕上・WC:LIXIL(アメージュ)、床Pタイル貼り仕上・玄関:モルタル土間仕上・建具および特注家具:シナOSCL塗装仕上(WC建具のみシナAEP塗装仕上)・キッチン:モザイクタイル囲いオリジナル対面キッチン(イケアキッチン、特注業務用キッチン使用)、床Pタイル貼り仕上・その他:チェッカーガラスはめ込みオリジナル室内窓制作、玄関網戸建具取付他

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.12 / その他施工実例 見晴らし良い南向き、広々リビングにリノベーション

今回のお施主様は結婚されて間もないご夫婦でお住まいになられるために物件のご購入からご依頼いただき、いくつか物件の内覧をご一緒させていただきましたが、ご希望にあった物件をご自分で見つけられましたので結果的にリノベーションからお手伝いをさせていただくことになりました。物件のご購入金額が当初予算よりオーバーしたことから、その分フルリノベーションではなく、既存を活かしリノベーション費用を抑えるカタチでご提案させていただくことになりました。したがって既存で利用できるものは利用し、コストを掛けるところと、抑えるところを明確にしてリビングを中心にメリハリの効いたリノベーションをさせていただきました。

 

それではどのようにリノベーションをさせていただいたのかをご要望を踏まえながら説明させていただきます。まず今回リノベーションさせていただいたマンションは南西角部屋の6階部分でしかも専有面積が約73m²と広く、風通しや陽当りの非常に良いお部屋でした。また南側に面した広いバルコニーから望める景色は遮るものがなく非常に眺望が良いのですが、いかんせん現状の間取りでは閉塞感があり、せっかくの眺望を活かしきれていない状態でした。

 

ではそのような状態であった空間をどのようにリノベーションさせていただいたのかを具体的にお伝えしていきますと、まず玄関部分ですが広く開放的にされたいというお施主様のご要望を踏まえて、玄関〜リビングまでをひとつながりの空間として扉などで区切らずに開放的にとることでご要望に叶う玄関部分に仕上げさせていただきました。シューズBOXは圧迫感を感じないように腰までの地袋を既存の収納を撤去してできるだけ幅広くとることで十分な収納量を確保するようにしました。
リビングは元々3室(和室・洋室・LDK)に区切られていた空間を対面式のLDKとして広く開放的にゾーニングしました。そして南側のバルコニーに面した一部の空間を将来子ども部屋としてお使いいただけるように一段床を上げ、腰壁を設けて床材にPタイルを張ることで全体としては一体感を損なうことなく、異なった空間として使っていただけるようにゾーニングしました。
キッチンはコストを抑えつつ、ご希望であったカウンター付のキッチンにすべく業務用キッチンを採用、色使いに濃淡のあるモザイクタイルを設え、デザインよくなおかつ使い勝手のよいキッチンスペースに仕上げさせていただきました。
WICや洗面、トイレは既存位置で大きさを変えることなく確保することで既存のドアなどをそのまま利用してコストを抑えました。WICについて床材にリビングと同じフローリングを張り一体感を出し、あとはハンガーポールと棚とでシンプルかつ使いやすく設えました。
トイレについてはイメージを一新すべく色鮮やかなペパーミントグリーンのクロスを採用し棚板を設えることでそれまでの空間とは全く違った遊び心のある空間に仕上げました。
洗面はレトロな深みのあるグリーンのモザイクタイルをカウンター全面に貼り、洗面ボウルと水栓金具をシンプルだけれどもデザインされたタイプに変えることでそれまでの無機質な空間とは全く違った落ち着きのある空間に設えました。またその洗面台の右側部分に縦長の窓があるために、一般的なミラーを採用するとバランスが取りにくいことから、敢えてスクエアがランダムな市販のミラーを採用してバランスを取ることでまとまりのある仕上がりになるように設えました。
寝室はほとんど手を加えずにクロスの張り替えだけに留めてコストを抑えイメージを変えるように仕上げました。
あと特徴的なのは玄関からリビングまでの空間をしめるフローリングですが、こちらは最近よく採用させていただいているボルドーパインのヴィンテージ加工があらかじめ施された幅広タイプの無垢フローリングを使用し、表情豊かな落ち着きのある空間に仕上げさせていただきました。

 

以上のようにデザインさせていただいたことでリビングを明るく広く一体感のある空間とすることができ、本来この空間が持っているポテンシャルを最大限に発揮できるようになりました。そしてお施主様のご要望を最大限叶えつつ、できる限りコストを抑えメリハリの効いたリノベーションをさせていただくことができた好事例となりました。

 

恒例の作品名ですが、今回はお施主様にネーミングいただき“Jehova Shalom(ジェホバ シャローム)”と命名いただきました。意味は“主の平安”ということで、作品とは直接関係ないネーミングですが、お施主様がご夫婦ともクリスチャンであられることから、この家がそしてお施主様の人生が、いつも神様の平安で満たされて欲しいという願いを込められ、そしてまたこの家で過ごされる日々、この家に集われるご友人やご親族の方など全ての方々に、神様の平安が与えられるような場所になって欲しいという素晴らしい願いからネーミングされました。まさしくクリスチャンであるお施主様にぴったりなネーミングですね。

 

最後になりましたが、今回リノベーションさせていただいた空間に神様の平安があることを願いつつ、そしてそんな素敵な空間をリボーンキューブで創らせていただけたことに感謝して終わらせていただきたいと思います。

 

■物件概要/1999年新築(築後16年)・京都市上京区・個人住宅リノベーション・延面積73.34m²・構造:RC造7階建6階部分

 

■主要各部仕上および素材/壁面:PBの上AEP塗装仕上げ(一部スケルトンの上AEP塗装仕上げ)・天井:スケルトンの上AEP塗装仕上げ(一部PBの上AEP塗装仕上げ)・床材:ボルドーパイン無垢フローリング(ヴィンテージ仕上げ)・シェルフ:シナOSCL塗装仕上・キッチン:モザイクタイル貼り、業務用キッチン(シンク、水栓金具、ガスコンロ付)・便器:LIXIL製・寝室、トイレ、洗面:壁、天井クロス仕上げ、床:タイルカーペット仕上げ・その他:富士工業製レンジフード、ニッタイモザイクタイル(洗面カウンター)等

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)