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2019.03.12 / その他施工実例 ビルトインガレージを3階建に新設リノベーション NYのアパートメントのイメージ
今回のお施主様は当初新築マンションなどもご検討されておられましたが、ペットが飼えることも条件とされていたため、なかなか思うような物件が見つからないことやまた新築マンションの画一的な内装もあまりお好みでなかったこともあり、インターネットで弊社を見つけられご相談いただきました。その結果、物件の購入〜リノベーションまで全てをお任せていただきました。
ではまずその物件探しからご説明させていただきますと、お住まいになっておられたところからの方位などの条件があり、ご希望される地域では該当する物件が少なく、範囲を少し広げて数件の物件を内覧いただいていたところ、ご希望地域内でそれまで商談中だった物件がタイミングよく解除になり、すぐに内覧いただけることになり、ご覧いただき気に入っていただけたことからトントン拍子でご購入いただけることになりました。ですが元々物件が少ない地域であることからお施主様にご契約いただいてからも頻繁に物件の問い合わせがある状態でしたので、本当にタイミングよくご購入いただけてよかったと思いました。
ではそのような物件をどの様にリノベーションさせていただいたかご説明しますと、リボーンキューブでリノベーションしている過去の物件から比較して、築年数がまだ新しく築20年であることや、注文建築で建てられ愛着を持ってお住まいだったことなどから、全体的に使用状態の良好な建物でした。また外観もシンプルですっきりしており、特に手を入れないでも十分使える状態だったため、コストの観点からも基本的に内部を中心にフルリノベーションさせていただくことになりました。
現状の間取りは中庭を挟んで1室づつ配置されているゾーニングでしたが、内覧した印象としては和室中心であることからも全体的に暗い感じがしました。またキッチンとリビングがあまり広くゾーニングされておらず、現在のライフスタイルであるLDKを中心としたゾーニングで考えると使いづらい印象でした。
従いましてフルリノベーションすることからキッチン位置を含め、大胆にゾーニングを変更することにしました。
具体的にまずは1階から順にご説明させていただきますと、クルマをビルドインで停めたいというご要望でしたので玄関横の洋室だった部分を取り壊してガレージを確保させていただきました。
中庭を挟んで1階奥部分は、将来子供部屋としても使えるようにフリールームとしてゾーニングしました。
玄関から繋がったローカ部分はお施主様のご希望で土足のままで使えるようにコンクリートタイルを張り、階段下には色が印象的な飾り扉のついたオープンシェルフを配しました。
トイレも少し広めにゾーニングし壁面に濃いグリーンの塗装を施して手洗い器なども取付し、ミニマムですが雰囲気のある空間に仕上げました。
リノベーションコンセプトとしてNYのアーティストアパートメントをご希望だったことから、全体の色調として白(リボーンキューブでよく用いるクリーム色ではなく本当の純白です)と濃いグレー(炭のような色合い)で纏めました。
次に2階部分ですが元々キッチンとリビングがあったところを主寝室にしてWICを取り、これもお施主様のご希望であったNYのアーティストアパートメントらしく太めの巾木を設え、少しデコラティブに造った建具と相まってアメリカンな雰囲気に仕上げました。
水周りもこだわりをお持ちでしたので2階の中庭奥に中庭に面して洗面室をゾーニングし、2ボウルで金色の取っ手が印象的な洗面台とIKEA製の大きなミラーを設え、タオル掛けを兼用できるウォームヒーターを設置しました。
隣接するバスルームはガラス張りで大きめの浴槽を持ったシンプルなタイプのユニットバスをチョイスし、スッキリとしていながらもデザインされたホテルのような空間に仕上げさせていただきました。
2階のローカ突き当りスペースを少し広めにとって、そこに本棚などを設置していただければちょっとした書斎スペースになるように設えました。
最上階である3階部分にキッチンとリビングをゾーニングし元々あった中庭に面したハイサッシとも相まって明るく広々した空間になるようにゾーニングしました。キッチンとリビングは少しでも広く感じられるように取り除ける壁や柱は最大限撤去して開放的に1室空間になるように設えました。
リビング部分は壁掛けTVを設置し家具をあまり置かない前提で広くお使いいただけるようにしました。
キッチン部分は壁面の一部に印象を変えるため凹凸感のあるタイルを馬目地張りにして、全体として白が基調ですが、違う素材感でアクセントになるように仕上げました。そしてこの空間にはベストなIKEA製のキッチンを設置し、キッチン天板には濃い色をチョイスすることでキッチン扉部分の白色との対比が美しく映えるようにしました。
IKEA製キッチンとあわせて収納部分も同色で設え、デザイン的にも統一感を持たせました。
お施主様のご要望でキッチン部分にペンダントを付けたいということだったため、ペンダントの形状や数など最後まで迷われましたが最終的にキッチンとダイニングテーブルを纏めて3灯で設える提案を採用いただき、そう広くないキッチン部分をスッキリとバランスよく纏まりのある空間に仕上げることができました。
以上のような内容でリノベーションをさせていただけたことで、また今までのリボーンキューブのテイストとはまた一味違ったデザインのお洒落な空間に仕上がったのではないかと思っております。出来上がった空間をお施主様にご覧いただきましたところ「昔NYで生活していたアパートメントそのままの感じで、思った以上の空間になり大変満足です。」とおっしゃっていただきました。このようにお施主様のご要望を満たしながら、リボーンキューブのエッセンスを取り入れ、バランスのよいデザインをさせていただけたことでお施主様にご満足いただくことができて本当によかったです。そしてまた新たな趣のある一戸建リノベーション作品としてラインナップさせていただけることになりました。
今回のネーミングは、ご提案させていただいた中からお施主様にお選びいただき“pure(ピュア)”と命名させていただきました。意味はご説明するまでもないかも知れませんが“純粋”という意味です。これは今回のテーマカラーである純白を用いたことや汚れのない様(さま)をイメージしたことからこのネーミングにさせていただきました。このネーミング通りいつまでもこのピュアな空間を素敵にお住まいいただければなによりです。
最後に今回も物件のご購入〜リノベーションまで楽しくお施主様と共にすばらしいリノベーション空間を創らせていただけたことに感謝して締めくくらせていただきたいと思います。
■物件概要/平成7年新築(築後20年)・京都市上京区・個人住宅リノベーション・延面積130.24m²・構造:木造スレート瓦葺3階建
■主要各部仕上および素材/壁・天井面:PBの上AEP塗装仕上・床材:ボルドーパイン無垢フローリング(ヴィンテージ加工品)・バスルーム:スピリチュアルモード製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上、キッチン:ウォールタイル(幅広タイプ)貼り、IKEA製システムキッチン(シンク、水栓金具、ガスコンロ・食洗機)・便器:INAX製・その他:サンワカンパニー製レンジフード、オリジナル木製モールドア、オリジナル木製格子建具、ニッタイ製フロアタイル(セメント調)、スチール製ドアノブ(マットブラック・真鍮)、フロス製ペンダント等
■リノベーション期間/約2ヶ月半(解体工事期間含む)
2019.03.12 / その他施工実例 南向き角部屋をお気に入りの絵画が似合う 落ち着いた大人の空間へリノベーション
今回の案件も物件のご紹介からリノベーションまでトータルでサポートさせて頂きました。また、当初は郊外立地の右京区太秦方面を中心に物件を紹介させて頂いておりましたが、最終的に街中からのアクセスの良さや交通便等を考慮されて今回の五条大宮にて決められたのでした。
物件的には上層階南向き角部屋で、室内からの眺望・採光・通風ともに申し分ない状況のお部屋でしたので、そういう意味ではご覧頂いた瞬間に大変気に入って頂けたことが分かりました。築年数の方は、まだ20年弱とリノベーション前提の物件としてはそれほど古くない建物でしたので、建物の外観やエントランスなどの共用部も含めて“最近のマンション”と言った感じのスッキリとした佇まいでした。内装的にもかなり小綺麗な状態で、恐らくフツウならそのまま引っ越されるであろう状況でしたので、リノベーションで全面的にやり替えるとは言うものの大変好印象であったことは間違いありませんでした。(その通り内覧時の印象が良い様にと前所有者の方がひと通りのリフォームとハウスクリーニングを施された状態でした。)専有面積は60m²弱と街中のファミリータイプマンションの最もスタンダードな広さでしたが、前述の通り角部屋で眺望が抜けていて開放感があることなどから、実際の面積以上の広さがある様に感じることが出来ました。
リノベーションに際してのご要望は、もともとウォールナット材の家具をいくつかご所有されていたことや、落ち着いたデッサンの絵画を多くご所有されていたことから(そしてそれらを新居に配置される積もりをされていたことから)、必然的に落ち着いた雰囲気のシンプルモダンなデザインテイストへと帰着して行きました。また、前述の絵画の中でも特にお気に入りの一点をリビングの壁面に飾ることを前提に壁色を決めて行かれるなど、空間に合わせてインテリアを整えられると言うよりも、お気に入りのインテリアに合わせて空間をつくって行くと言う方向でプランニングおよびデザインが固まって行きました。(こうした流れもリノベーションの打ち合わせ場面では良くあります。)ゾーニング的にはベッドルームとゲストルームを有した2LDKで、既存のキッチンを90度振って縦向きに配置することでリビングとの一体感が生まれ、動線も含めてより機能的に変化しました。こうして、お客さまからのリクエストである“お気に入りの絵画が似合う落ち着いた大人の空間”が誕生したのでした!(絵画については前述の他にもあと2点飾れる場所をご用意させて頂きました。)
作品名の「Edelsteine(エデルシュタイン)」は、そのお気に入りの絵画の中に描かれている架空の村の名前で、何でも作者の方がドイツを訪れられている時にその作品のイメージを思い浮かべられたのでそうで、“宝石”と言う意味を持つドイツ語なのだそうです。ちなみにその絵画の正確な作品名は「エデルシュタイン村へ」と言うもので、白銀のドイツ風の街並みが描かれています。写真の通り、その絵画の色調に合わせてリビングの壁面を淡いブルーグレーに塗装させて頂きましたので、そのままその作品の村の名前を拝借させて頂くことに致しました。ネーミングの通り、このお部屋がお客さまにとっていつまでも宝石の様に輝く存在であることを願ってやみません・・・!
■物件概要/1995年7月新築(築後20年)・京都市下京区大宮通松原下る西門前町・区分所有マンション・個人住宅リノベーション・専有面積59.31m²・構造:RC造10階建
■主要各部仕上および素材/壁面、天井仕上:スケルトンの上AEP塗装仕上(壁面はPB貼り仕上)・床仕上:無垢アメリカンブラックウォールナットオスモ塗布仕上(寝室・フリールームタイルカーペット貼り仕上)・浴室:LIXILユニットバス(リノビオ1216)・洗面室:モザイクタイル貼りオリジナル洗面化粧台、床Pタイル貼り仕上・WC:LIXILトイレ(アメージュシャワートイレ)、床Pタイル貼り仕上・玄関:300角タイル貼り仕上・建具および特注家具:シナOSCL塗装仕上(キッチンテーブル、リビング棚板はウォールナット材)・キッチン:モザイクタイル囲いオリジナル対面キッチン(特注業務用キッチン使用・リンナイビルトインオーブンレンジ設置)、床Pタイル貼り仕上・その他:床暖房施行・キッチン背面業務用キャビネット設置、ウッドブラインド取付他
■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)
2019.03.12 / その他施工実例 トルコの洞窟ホテルをイメージしたロフトがあるマンションリノベーション
今回の案件も物件のご紹介からリノベーションまでワンストップでお手伝いさせて頂きました!物件探しのご希望エリアは、環境の良い左京区周辺もしくはフットワークの良い中心部の田の字地区周辺でしたので、今回の物件に巡り逢われるまでに高野公団や中京区内のマンションをご覧頂いたりしながら、アレコレと物件探索をさせて頂いておりました。そうしてやり取りさせて頂いている中で、既に一番手の買い手さんが付いている状況の物件ではありましたが、今後のご参考も兼ねてと言うことで、今回ご購入頂いたのと同じマンションの同じ階のお部屋をご覧頂いたのでした。ちなみに、そのお部屋は不動産会社さんの手によってフルリフォームが施されていましたので、そう言う意味ではもし一番手の方がおられなかったとしても、リノベーションを前提にすれば経済的ロスの大きな物件ではありました。と言いつつ、最上階からの眺望が思ったよりも良く、お部屋の広さ的にもちょうど良いサイズ感だったため、もし一番手の方がキャンセルになれば場合によっては無きにしもあらず・・・と言うご様子でした。(とは言え、その万一の可能性もゼロに等しかったのですが・・・。) そうして同マンションに俄然ご注目頂く中で、お客さまご自身でも日々注意深くネット検索をして下さり、たまたま某不動産会社さんのホームページにひっそりと今回のお部屋が掲載されているのを発見されたのでした!そしてスグにその旨連絡を下さり先方とやり取りさせて頂いたところ、コレまたタイミング良く、その翌日から大々的に一般公開されるお積もりだったとのことで、物件の方もまだ残っており、無事に物件資料を頂くことが出来たのでした。しかし、頂いた資料を見てみると“現況賃貸中”と書かれており、退去予定日は決まっていたものの2ヶ月弱先まで内覧が出来ない状況の物件だったのでした・・・。フツウなら内覧をせずに物件購入をご決断されるケースはまずあり得ませんが、そこで先のご内覧が役立ったことは言うまでもありません・・・!と言うことで、専有面積もほぼ同じで、さらにお部屋の並びも同じだったことと(バルコニーからの眺望もほぼ同じだと言うことになりますので)、またもし内装がオンボロでもフルリノベーションを前提にして頂いるので問題ないこと(逆にその方がより経済的であること)、さらにさらにその真下のお部屋が偶然にもおよそ10年前に弊社でリノベーションさせて頂いたお部屋だったこと(間取りも同じでリノベーション時の詳細が分かっていたこと)などから、安心して購入のご決断をして頂くことが出来たのでした!そんなこんなで、売買契約後からしばらく経ってからようやくご内覧を頂くと言うレアなケースでしたが、実際にご内覧頂いたお部屋からの眺望は、先にご覧頂いたお部屋よりもさらに素晴らしく鴨川付近まで見わたせる絶好のロケーションだったのでした!
リノベーションに際しての第一のご要望は、コンパクトな専有面積を最大限に活かすために空間を立体的に使いたいと言うもので、具体的には室内にロフト空間を設けると言うものでした。また、デザインテイスト的にはご趣味でご購入されていた“トルコランプ”や親御さまより譲り受けられたスペインのお土産の“デザインタイル”などのアイテムにあわせた“エスニック風”な空間がご希望イメージでした。(ロフト部分のイメージもトルコに実在する“洞窟ホテル”のイメージで幾つか頂いたカットもそうしたテイストのものでした。)そこで、そのリクエストの通りワンルーム空間の中にアールを描いた“洞窟風のロフトの固まり”がドンとあるかの様な、思い切ったプランをご提案させて頂いたのでした。そう言う意味では、平面的なプランの方は早々に固まったのですが、そのロフトスペースをつくるための予算が思った以上に嵩むことになり(室内にもうひとつ小さな2階建を建てる様な構造となるためどうしても予算が掛かったのでした)、最終的に見積もり額をご予算に合わせ切るまでの打ち合わせに多大なお時間を頂くことになったのでした・・・。(また、大きな金額を削減するために多くの資材や備品を施主支給の形で納品頂くことになりましたので、その点でもお客さまには相当なご協力を頂きました。)そんなこんなで、お客さまのたってのご要望だった洞窟風ロフト空間のデザインは死守しつつ、それ以外の造作や装飾を出来る限り削ぎ落として行きながら、何とかご予算内に収まる形で今回の個性的なリノベーション空間が誕生したのでした!
作品名の「Magara(マガラ)」のネーミングは私共の方で考えさせて頂いたものですが、ズバリ!ストレートにトルコ語で“洞窟”を意味する単語です。マンションの一室の中に、こんな洞窟さながらのロフト空間をつくることができるのもまさにリノベーションならではの醍醐味だと思いますので、皆さまもどの様なリクエストでもご遠慮なく我々にぶつけて頂ければと思います!
■物件概要/1970年8月新築(築後45年)・京都市左京区聖護院蓮華蔵町・区分所有マンション・個人住宅リノベーション・専有面積48.25m²・構造:RC造5階建
■主要各部仕上および素材/壁面:スケルトンの上AEP塗装仕上(一部PB貼りの上AEP塗装仕上)・天井:PB貼りの上AEP塗装(一部スケルトン「木毛セメント板」の上AEP塗装仕上)・床仕上:無垢オークフローリング仕上(ロフト内はコルクタイル貼り仕上)・浴室:トクラスユニットバス(ヴィタール)・WCおよびラバトリー:サンワカンパニープレーンV洗面台、パナソニックアラウーノ便器使用、床Pタイル貼り仕上・玄関:モルタル土間仕上・建具および特注家具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:モザイクタイル囲いオリジナル対面キッチン(トクラスBbシステムキッチン使用)、床Pタイル貼り仕上・その他:ロフト外壁面ジョリパット塗装他
■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)
2019.03.12 / その他施工実例 京都市内一望の特等席、最上階住戸ワンルームマンションリノベーション。2DKを広いワンルームに
こちらの案件も物件のご紹介からリノベーションまでワンストップでのお手伝いでした!物件探しのごエリアはセカンドハウスとしてお探しだったこともあり、フットワークの軽い市内中心部をご希望で、四条河原町周辺も含めて交通便の良いマンションをいくつかご紹介させて頂いておりました。また、用途が主たる住まいではないため、それ程広い専有面積をお求めでなかったこともあり30平米台のワンルームもご覧頂いたりしておりました。そうした動きの中で今回の物件と巡り逢って頂くことになったのですが、先の「Magara」でご紹介させて頂いたケースと同様、こちらの物件も内覧時に既に一番手の買い手さんが付いている状況だったのでした。そうした事情から、当初はやはり今後のご参考程度にと思われていたのですが、11階建て東向き最上階住戸からの眺望があまりにも素晴らしく(高層階東向き住戸は最も京都らしい眺望だと思います)、大変気に入って下さったため、念のため元付の仲介業者さんへ詳細な状況を確認させて頂いたところ、多くの相続人さんにて所有されている物件だとのことと、一番手の買い手さんがそこそこの金額で“指し値”をされているとのことでしたので、ムリを承知で二番手として満額価格による買い申し込みを入れさせて頂いたのでした。そうした対応をしつつ、一方では引き続き他の物件をご紹介させて頂いていたのですが、その“満額申し込み”が功を奏したカタチとなり、ナントしばらく後に物件の優先順位が巡って来たのでした!そんなこんなで、無事に大文字一望の眺望抜群の最上階住戸を手に入れて頂くことができたのでした!
リノベーションに際してのご要望は、その類い希な眺望を活かした空間をつくることと、セカンドハウスと言うこともあり極力生活感のないワンルーム空間とすることでした。そう言う意味では専有面積的にもお部屋の形状的にも、それほど多くの選択肢があったワケではありませんが、その分いかにワンルーム空間の中に非日常なデザイン性を落とし込めるかが課題でもありましたので、ゾーニング的にはシンプルなプランながら各部のマテリアルや仕様の決定等には他の広めの空間同様、綿密な打ち合わせとそれに対する期間が必要でした。なお、今回のデザインのポイントはステンレス素材でまとめたエッジの効いたキッチンスペースと、ベッドスペースの周囲に配置したパーテーションと作業デスクとバーカウンターを兼ねたタイル貼りの囲いで、特にお客さまのたってのご要望で採用させて頂いた天然木の一枚モノのカウンター材がインパクトを放っています!(ちなみにこの天然木ですが、エレベーターに搭載出来ないサイズかつ200キロ近い重量があり、最上階まで非常階段を使っての決死の運搬となったそうです・・・。)こうして、ごくシンプルなワンルームながらお客さまの多くのコダワリが詰まった、まさに“最上階の特等席”と呼ぶに相応しい凛としたオンリーワンな大人のセカンドハウス空間が誕生したのでした!
作品名の「不知足(ふちそく)」のネーミングはお客さまより頂いたもので、お客さま自身が考えられた“造語”なのだそうですが、その意味は本宅があるにも関わらず一種の贅沢としてセカンドハウスを所有されることになったお客さまの心情を現しておられるとのことで、“足ることを知らず”の自戒の念を込められてのもだそうです・・・。そう考えますと、立地も眺望も室内空間の設えも、確かに全てがかなり贅沢なものとなっておりますが、しかしながら長く愛着を持ってご使用頂ければ決して一時の贅沢ではなくなると思いますので、是非将来にわたって長く大切にご使用頂ければと願ってやみません!
■物件概要/1983年8月新築(築後32年)・京都市中京区丸太町通油小路西入丸太町町・区分所有マンション・個人住宅リノベーション・専有面積50.32m²・構造:RC造11階建
■主要各部仕上および素材/壁面:スケルトンの上AEP塗装仕上(一部PB貼りの上AEP塗装仕上)・天井:PB貼りの上AEP塗装・床仕上:無垢ブラックウォールナットフローリング仕上・浴室:TOTOリモデルバス・ラバトリー:モザイクタイル貼りオリジナル洗面カウンター、床Pタイル貼り仕上・WC::TOTOアプリコット便器使用、床Pタイル貼り仕上・玄関:既存利用・建具および特注家具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:サンワカンパニーグラッド45使用、上部棚ステンレス貼り仕上・その他:モザイクタイル貼りオリジナルパーテーションおよびデスク兼用バーカウンター制作(カウンタートップ天然木使用)他
■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)
2019.03.12 / その他施工実例 車イスや介護も想定。50代からのご夫婦がおしゃれに快適に住まうためのマンションリノベーション
今回のお施主様も物件の購入からリノベーションまでの全てをお任せいただきました。ではいつものようにどのようにリノベーションに至ったかについて物件購入から順にご説明させていただきます。まず物件購入からご説明しますと、弊社にお越しになる前から徐々にお施主様自身で物件を探し始めておられましたがピンと来られる物件がなく、買い替えのため期限も限られていたため、あまり悠長に探していられない事情もありましたのでご希望に近い物件があればすぐに内覧いただくようにしておりました。そして2ヶ月ほど経過する内にいくつか物件を内覧いただいておりましたが、なかなかこれという物件がなかった時に、商談中だった今回の物件が内覧いただけることなりすぐにご覧いただきました。そうしたところ元々お施主様がお住まいだった地域で地の利もあったため、気に入っていただき即決でご購入いただけることになりました。また後日談で売主様よりお聞きしたのですが、売主様自身この物件を大変気に入っておられ、一生住むつもりでおられたほどだったため、そのように思われていた物件をタイミングよくご紹介でき、かつ購入いただけて本当によかったです。
次にリノベーションについてですがリボーンキューブで今までリノベーションさせていただいたお客様の中では年齢層が高いため、近い将来に車椅子などを使用し介護されることも想定してのプランニングをさせていただきました。またご夫婦だけでのお住まいということからも個室が必要ないため、すべてが見渡せるワンルームでのゾーニングをご希望でしたのでそれらを加味してご提案をさせていただきました。
まず玄関を入ると小上がりの和室部分以外はパッと目に入る広々としたリビングとダイニングとキッチンが一体になったゾーニングとしました。またモノをたくさんお持ちでしたのでそれらをうまく収納できるようにクローゼット・押入れ・WICとを設けさせていただきました。ワンルームのゾーニングから間仕切ったのは、水回りである浴室・洗面・トイレと広めのWICでした。このWICですが、お手持ちのタンスなどを仕舞えなおかつたくさんの洋服を吊れるように設えつつ、ご要望であった杉の無垢材を壁・床・天井と全面に敷きつめ調湿などを効果的にできるように仕上げさせていただきました。
次に水周りですがトイレを区切らずに洗面と1室空間にゾーニングし車椅子などを使いやすいように十分な広さを確保しました。浴室はユニットバスですが広めの1坪タイプを採用しこちらも将来的に介護などがしやすいように配慮しました。 キッチンは、角部屋で窓が多いことからその窓をバックにしてグレーのタイル張りの対面キッチンを取り明るく広々とした使いやすいキッチンながら落ち着きのある空間に仕上げました。
またリビングに小上がりを設け、そこに布団を敷いて寝られるように設え、畳下も有効に使えるように手前は引き出し式で収納を作り、奥は畳を上げると収納になるように仕上げました。またこの小上がりに合わせてオリジナルのテーブルを作成させていただき、小上がりに座りながら窓側にテーブルを置いてデスクとして使用いただいたり、小上がりの畳を上げて堀ごたつにするなど多目的に使用できるように設えました。
空間の全体的な色調は落ち着いた少し濃い目の色合いを希望されていたため、キッチンのタイルはグレーを使い、床はブラックウォルナットの複合材を採用し、建具などの木部は少し濃い目の茶系で仕上げ、大人がくつろげる色調の空間に設えさせていただきました。
このように今までとは少し違った趣のあるアダルトな空間を創らせていただけたことで、リボーンキューブの新たなセグメントのリノベーション作品としてラインナップさせていただけることになりました。
作品のネーミングは、ご提案させていただいた中からお施主様にお選びいただき“calm(カーム)”と命名させていただきました。意味は“穏やか”です。お施主様にこのリノベーションさせていただいた空間でまさに穏やかで快適な暮らしをしていただけることを願ってネーミングにさせていただきました。
最後になりましたが今回も物件のご購入〜リノベーションまで全てをお任せいただき、ご一緒にこの穏やかで和む空間を創らせていただけたことに深く感謝して締めくくらせていただきたいと思います。
■物件概要/昭和59年新築(築後31年)・京都市左京区・個人住宅リノベーション・専有面積65.12m²・構造:鉄筋コンクリート造5階建2階部分
■主要各部仕上および素材/壁面:PBの上AEP塗装仕上げ・天井:スケルトンの上AEP塗装仕上げ・床材:ブラックウォルナット複合フローリング(オスモオイル仕上げ)・シェルフ、デスク:シナOSCL塗装仕上・キッチン:タイル貼り、LIXIL製システムキッチン・ユニットバス、便器:LIXIL製・WIC:壁、天井、床、杉無垢材仕上げ、その他:H&H製レンジフード、パナソニック製LED照明(調光付)・目積畳等
■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)