その他施工実例

2019.03.13 / その他施工実例 昭和初期の面影を残す京町家を全面的にリノベーション

今回のお施主様も物件の購入からリノベーションまでをお手伝いをさせていただきました。また当初から町家を購入してリノベーションされることをご希望されていました。

 

まず物件のご購入経緯について説明致します。リノベーションさせていただいた物件にたどり着くまでにいくつか内覧をいただきましたがご相談を受けてから案外早い段階でネットに掲載されていたこちらの物件に出会うことができすぐに内覧いただきました。その時ほぼ同時で内覧された方がありその方も購入意思があったのですが、売主様がお施主様を選ばれました。その理由はこちらのお施主様は当然リノベーションして建物を再生される前提でしたが、一方の方は建物を壊して新築するということでした。それが建物を活かしてもらえる方に売りたいと希望されていた売主様の売却理由と合致したためお施主様にご購入いただけることになりました。
なぜ建物を利用される方に売主様が売却することを希望されていたかというと、この物件を元々所有されていた叔父様から相続されたのですがその叔父様が大変気に入って大切に建物をお使いだったことが最大の理由でした。またその叔父様が譲り受けられる前の所有者がこの建物を建てられた方でその方が大工さんで自宅用にこの建物を建てられたという歴史があり、そのようなことからもぜひとも建物を活かしていただける方に売りたいというご希望をお持ちだったんです。本当にこちらとしては願ったり叶ったりでしたがリノベーションするが故に得たアドバンテージの好事例になりました。このような経緯があり無事に物件をお施主様にご購入いただけることになりました。
今回のお施主様はご主人様がイギリスの方で奥様が日本の方です。町家にされた経緯をお聞きするとやはりイギリスでは古い建物を活かすという土壌が元々あるので古い町家をリノベーションで再生するというのは本当に当たり前の考え方のようです。日本でもこうした考え方がリノベーションの普及によりだいぶ認知されるようになってきましたがこれからはイギリス同様本当に当たり前のことになって欲しいと思います。

 

では次に本題であるお施主様のリノベーション希望についてお話したいと思います。まずお施主様よりのご希望ですが、町家ということで土間のスタイルを残したいということを当初からお持ちでした。また囲炉裏や畳のスペースが欲しいということ、そして2階のベランダを活かしたいということ、それにガレージも確保したいというようなことなどをご要望としてお持ちでした。そして全体的なイメージとしては和モダンな空間でホテルライクな雰囲気がお好きとのことでした。これらのご要望を踏まえてプランニングを進めていきました。リボーンキューブ初の本格的な町家リノベーションということでお施主様にも増して並々ならない意気込みがありました。それらが結実して今回の作品が出来上がりました。

 

具体的な内容をお話したいと思います。
1階の元々の間取りはガレージがなく建物が道路際いっぱいまで建っておりましたが、1階部分を凹ますことでガレージとアプローチをとるようにゾーニングしました。アプローチには間接照明を配して表札を兼ねたデザインを取り入れ、なおかつ枯山水の小さな庭を設けました。こうすることであたかも住宅ではなくどこかのお店にでも訪れたかのような錯覚をおこすアプローチに仕上がりました。
元々の町家の通り庭はそのまま採用し収納とキッチンを土間部分に設けました。またそのまま奥にゾーニングした水回りまで土間を通って行くという大胆なゾーニングをしました。
また中庭を活かしたいというご要望もお持ちでしたので広くはとれませんが1階のリビングからの眺めを考慮してミニマムでも主張のある中庭に設えました。
キッチンは全面タイル張りでキッチン自体もタイルで造るスタイルにして新しいですがどこか懐かしい雰囲気のある町家らしい設えにしました。
奥にゾーニングしたトイレや洗面、バスルームには踏み石を通ってアプローチするように配置しました。特に洗面とバスルームは在来工法で全面タイル張りとしガラスで仕切ることで一体感のあるホテルライクな空間に設えました。
リビングには元あった書院をそのまま残しデザインの一部に取り入れリビングから庭の眺めるとその一部に見えるようにしました。
2階はベッドルームと開放的な囲炉裏のあるスペースそしてその奥のベランダまでを一体としてとらえ繋がりのある開放的な空間に設えました。ベッドルームは3枚の引き戸を閉めることでプライベートゾーンになるよう緩く仕切るようにしました。  囲炉裏を切った小上がり部分は天井も抜いて梁を見せる仕上がりにしたことで開放感が増した上に町家独特の空間を造ることが出来ました。
その奥にあるベランダへは鉄骨でローカを作り繋げることでこのベランダまでもがひとつの空間として使えるように設えました。囲炉裏のある小上がりから下を覗くと火袋(吹き抜け)部分からキッチンが見えるという設えにしました。

 

このようにかなり大胆に割り切ったゾーニングをさせていただくことで町家の持つポテンシャルを最大限に引き出せる空間が創れたのではないかと思っております。そしてリボーンキューブならではの和モダンな空間がデザインできたと自負しております。まさに今回初の本格的な町家リノベーションにはピッタリな気合の入った空間に設えさせていただけたと思っております。

 

今回のネーミングはお施主様ご自身にスワヒリ語で“Nzuri(ンズリ)”と命名いただきました。意味は“good,nice,beautiful”ということだそうです。お施主様がタンザニアにおられた時に覚えられた大好きな言葉ということで今回の作品にまさにピッタリなネーミングですね。本当にお施主様ならではのネーミングでとても思いつかない発想です。
今回の作品もお施主様が落ち着かれましたらぜひお伺いしてみたい作品のひとつとなりました。今回もお施主様とともに本当に楽しくリノベーションさせていただけたことを感謝いたします。

 

■物件概要/昭和初期に新築、築年数は不詳(築後推定約80年前後)・京都市中京区・個人住宅リノベーション・延面積83.72m²・構造:木造瓦葺2階建

 

■主要各部仕上および素材/壁面:PBの上AEP塗装仕上・天井:既存板張り(一部PB貼りの上AEP塗装)の上OS塗装仕上・床材:オーク無垢フローリング(オスモ塗装仕上)・洗面、バスルーム:全面モザイクタイル張り在来工法仕上げ・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:モザイクタイル張り(オリジナル造作キッチン)・ガスコンロ:パロマ製2口コンロ・便器:リクシル製・その他:ブラケット照明、チェッカーガラス、既存サッシ入替え、庭造作一式、セランガンバツ材ウッドデッキ等

 

■リノベーション期間/約2ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.13 / その他施工実例 遊び心の北欧アンティークテイストリノベーション

今回の案件は中古物件のご購入からリノベーションまでトータルにお手伝いさせて頂きました。東京在住のお客さまでしたが、ご実家のある京都伏見方面にて戸建もしくはマンションを求めておられました。遠方と言うこともありメールにていくつかの物件をご紹介させて頂く中で、初めてご内覧頂いた今回のマンションを気に入って下さりご契約頂くこととなりました。物件的には郊外立地ならではの床面積82㎡東南角住戸で、南向きのメインバルコニーに面した明るくて開放感のあるリビングが特徴のお部屋でした。元の間取りは4LDKのゾーニングになっており、恐らく普通ならそのままお住いになるであろうレベルの室内状況でした。(その分内覧時に売主さんがいらっしゃる前でお客さまとリノベーション後のイメージをやり取りさせて頂くのに若干気兼ねを感じましたが・・・。)

 

リノベーションに際しては、当面はお二人住まいと言うことやご家族が増えられても合わせて三人くらいとのことでしたので、間取り的には2LDK程度のゾーニングとして、その分リビングルームをできるだけ広く取って行くプランニングをご要望されました。またお客さまがレトロテイストな文具を取り扱われているお仕事をされていることから、デザインの方向性も自ずとそちらの方向で固まって行きました。とは言え、単にテイストが感じられるだけの空間では面白くないと言うお考えをお持ちだったため、その中に“遊び心”を取り入れて行くカタチで打ち合わせを進めて行きました。その点でのこのお部屋の特徴は、何と言っても主寝室を敢えて「ロフトベヤ」に仕上げたところだと思います。決して高いとは言えない天井高の空間でしたが、それを一方は二段ベッドの様なイメージに、またもう一方は階段を付けてさらにロフトっぽく、さらにそちらのスペースにはお家でデスクワークをされる奥さまのために“掘り込み”デスクスペースも設けました!その他にもバルコニー際にプランター用フックとハンモック用フックを取り付けたり、最近にわかに人気沸騰中!?の“懸垂バー”も取り付けさせて頂きました!あとはお客さまがショップで見つけて来られたアンティークランプを照明計画に加えたりなど、お客さまの好みの“モノ”をプランに落とし込んで行きました。もちろん広い専有面積を活かし収納スペースもタップリと確保させて頂きました。

 

そうしてお客さまが想い描いておられた“北欧アンティークテイスト”にさらに“遊び心”がプラスされた、お洒落でいながらワクワクと楽しい暮らしがイメージできる空間が誕生したのでした!また今回の作品名もお客さまよりご提供頂いたもので、コンセプトの通り“遊び心”を意味した「Playful(プレイフル)」とネーミングされました。しばらくの間は東京と京都を行き来されるライフスタイルになられる様ですが、一日でも早く、また一日でも長く京都に帰っていたくなる様なお部屋になったことと思います!

 

■物件概要/1996年1月新築(築後17年)・京都市伏見区村上町・区分所有マンション・個人住宅部分リノベーション・専有面積81.28m²・構造:RC造7階建

 

■主要各部仕上および素材/壁面仕上:PB貼りの上AEP塗装仕上(一部スケルトンAEP塗装仕上)・天井仕上:スケルトンAEP塗装仕上・床仕上:無垢チークリフローリングヘリンボーン貼り仕上・浴室:リクシル(リノビオ浴室暖房乾燥機付・施主支給)・洗面室:オリジナル洗面化粧台、床300角タイル貼り仕上・WC:リクシル(アメージュ・施主支給)、床300角タイル貼り仕上・玄関:モルタル土間仕上・建具および棚板:シナOSCL塗装仕上(各建具ともアンティーク風金物使用)・キッチン:モザイルタイル貼りオリジナル対面キッチン(業務用キッチン使用・IHコンロ施主支給)、床300角タイル貼り仕上・その他:リビング全面床暖房施行、バルコニーウッドデッキ仕上、懸垂バー取付、給湯機交換等

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.13 / その他施工実例 家族が集う、温もりが感じられるリノベーション

今回のお施主様はブログでもご紹介させていただきましたが神奈川の川崎市にてリノベーションさせていただいたリボーンキューブ初の関東方面でのお施主様です。今までも関東方面のお客様からお問い合わせはたびたびいただいておりましたがやはり遠方ということで交通費などの余分な費用も掛かることなどからも実現することがありませんでした。しかし今回のお施主様はお問い合わせ当初からリボーンキューブにご依頼いただくことをお決めになっていただいてたようでお話がトントン拍子に進みました。当初、それまではお電話とメールでのやりとりでしたので初めてお会いしてお話するためにご自宅に訪問させていただきました。
ご依頼いただいた経緯をお伺いすると、その時にお住まいだった新築マンションを購入されてまだ数年しか経っていないということでしたが、どうしても自分たちの思っていた住み心地と違うということから納得がいかれずにそのお住まいのマンションを売り払い築34年経った古いマンションを購入しておられました。その時点ではどこにリノベーションを依頼されるかを決めておられず白紙の状態だったということでした。どこに依頼しようかとネットで探している時にたまたまリボーンキューブの存在を見つけられ、京都なので遠方であることは解っておられましたがリボーンキューブの作品のテイストを気に入っていただいたことからお問い合わせをいただきました。
首都圏ということもありリノベーション会社も数多くご存知で、一番有名なB社の勉強会や内覧会にも参加されておられました。ところがなぜかしっくり来られず、そんな中からリボーンキューブにご依頼いただけたというのは本当に光栄なことですし、なんとしてもお施主様の期待に応えるべくお施主様の思い描いておられる理想の空間をぜひとも実現したいと固く思いました。
通常、打ち合わせはお施主様とお会いしてお話を進めるのが行き違いがなく解りやすくてよいのですが、そうなると度々行き来をしないといけないことから交通費も嵩みますので最小限に留め、できる限りメールや電話でやり取りして進めるようにしました。当初からお施主様とフィーリングがすごく合ったこともあり思った以上にスムーズに打ち合わせを進めることが出来ました。見積もりの段階で価格がかなりオーバーしてそれを絞るのにひと苦労した場面もありましたがお施主様の粘り強い努力のお陰で最終的にはなんとか調整できました。そして無事にリノベーションをさせていただくことができました。

 

それでは実際にお施主様がどのようなご要望をお持ちであったかをお話させていただきます。まず一番にリボーンキューブにご依頼いただいた最大の目的でもある温かみのある木の質感を感じられる空間にしたいということ、そしてお子さんが二人おられるため将来的に個室を作れるゾーニングにしたいこと、また収納を充実させつつもすっきりとした空間に見せながらご主人の趣味のギターも飾れるようにしたいこと、キッチンを対面式にして収納を充実させ、ゆくゆくは奥様が自宅で料理教室も開けるような開放的なキッチンにしたいということ、そしてなによりも家族が楽しく集える空間にしたいということなどをご要望でした。

 

これらを叶えるべく空間のデザインを行いました。
ゾーニングは、間取りが真ん中の玄関より左右に振り分けられた空間のため、その右側部分全体をLDKとしてとるようにゾーニングして約24帖ほどの広い空間がとれました。

 

キッチンはアイランドタイプに設えるようにしてシンクと作業台をとり、その背面に収納とガスコンロをとり多人数で作業しても動線を確保できるようにし、なおかつ広く使えるようにしました。圧迫感をなくす意味でも背面の収納部分の一部を開けて間接照明を取り、壁面にモザイクタイルを張ることでアイランドキッチン部分のモザイクタイルとの一体感を計りました。
キッチンの右手に目隠しを兼ねたパーテーション型の収納を作り、両面から収納できるように設えました。これは将来的にご夫婦の寝室をこの部分に取ることを想定しての設えとなっております。

 

リビングからバルコニーへはウッドデッキを配して開放的にお使いいただけるようにしました。
ご主人の趣味である音楽を楽しんでいただくためにリビング上部の梁部分に6m近くあるCD棚を2段作らせていただき、スピーカーも天井付けで取り付けさせていただきました。
水回りはできる限り広めにとりすっきりと使いやすく全体的な統一感のあるデザインされた空間に仕上げさせていただきました。
当面ご家族でお使いになる寝室はカーペットとクロスをデザイン貼りにすることで少しホテルライクな空間に仕立てリビングとは一味違った落ち着きとゆっくりとくつろげる空間に設えました。11帖ほどの広さがあるため当面はハンガーパイプと棚を設けることでウォークインクローゼット兼寝室としてお使けるようにもしました。将来的にはこの空間を間仕切って子ども部屋としてもお使いいただけるように想定しております。

 

このようにゾーニングして設えた空間にリボーンキューブならではのデザインを施して温かみのある木の質感を感じていただける空間に設えさせていただきました。今までのリボーンキューブのデザインテイストを踏襲した落ち着いた上質の空間に仕上がったのではないでしょうか。まさに仲のよいご家族が集われるのにぴったりな団らんできる空間を創らせていただけたのではないかと思っております。

 

今回のネーミングはお施主様が自らネーミングいただきました。日本語の造語をローマ字で“ kadan ”と命名いただきました。意味は、家族が団らんする空間ということから“家団”、そして新築マンションから敢えて古いマンションを購入されリノベーションを決断されたことや神奈川の川崎でのリノベーションを京都にあるリボーンキューブにご依頼されたという決断等から、果断の決意で望まれたことをとって“果断”というような2つの意味合いからネーミングいただきました。まさに今回のお施主様にふさわしいぴったりのネーミングではないでしょうか。

 

今回は遠方ではありましたが、ご入居後落ち着かれましたらぜひお伺いしてどのように住みこなされているかをぜひとも拝見したい素敵な作品となりました。
お施主様と直接お会いできた回数はかなり少なかったのですがその分密度を濃く本当に楽しくリノベーションさせていただけたことを感謝して最後に締めくくらせていただきたいと思います。

 

■物件概要/1979年新築(築後34年)・川崎市宮前区・個人住宅リノベーション・延面積82.86m²・構造:RC造4階建2階部分

 

■主要各部仕上および素材/面:スケルトンの上AEP塗装仕上(一部PBの上AEP塗装仕上)、クロス貼り仕上(寝室)・天井:スケルトンの上AEP塗装仕上、クロス貼り仕上(寝室)・床材:オーク無垢フローリング(オスモ塗装仕上)、タイルカーペット仕上げ(寝室)・バスルーム:TOTO製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:モザイクタイル囲いの上、サンワカンパニー製キッチン(ガスコンロ・食洗機付)・便器:リクシル製・その他:馬目地タイル(玄関・キッチン)・ウッドデッキ(ガラッパ)

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.12 / その他施工実例 『小さなお家にオンリーワンなご要望を目いっぱい詰め込んだ和モダンテイストな一戸建リノベ』

こんにちは~!

そういえばふと思い、確認すると今年に入ってまだブログを
更新していなかったことに気づきました。
年明けから何かと忙しくしていたせいで、すっかり忘れておりました。
それにしても、すでに3月も半ば近くになってきているので、
更新しないとブログをやめたと思われますよね。
・・・ということでブログアップしますね。
ところで、最近とみに感じるのが、京都市内の至る所で建設ラッシュだということです。
それも今まででしたら、ほぼ分譲マンションでしたが、今はホテルやゲストハウスです。
本当に多いですし、この勢いで完成したら数年後には過剰になるような気がしますが、
大丈夫なんでしょうか?
ほんとに大小さまざまなホテルやゲストハウスが乱立して来ている感じです。
通りによっては、通りの角から次の角までの間になんと!2~3件の旅館業の看板が
上がっており、実際に工事中のところや工事間近といった様相です。
また、すでに営業されている町家のゲストハウスや開業間もないホテルなども
たくさん見かけます。
ほんとにこれだけ沢山出来ると、今度は必ず選別が起こってくるでしょうね。
そのため、今までのように多少質が悪くても、泊まるところが少なければ、
需要がありましたが、そのようなところが軒並み空室になるでしょうね。
それは立地も含めてだと思いますので、数年先には戦々恐々とされている
事業者が増えるじゃないでしょうか。
そう思うと賃貸と同じく、明確に差別化を図り、特色を出すことで
生き残れるようにしないといけないと思います。
そうなるとリノベーションが一役を担うことになるかもです。
少し前置きが長くなりましたが、本当に最近目につきますので、
取り上げさせていただきました。
また、実際先日のメルマガでもお伝えしましたが、新聞記事にもなっており
数年後には、かなりの供給過剰になることが明白なようです。
それでは、仕切り直して本題に入っていきたいと思います。
今回のリノベーションはご覧の一戸建です。
元々改装済みの物件で、そのままでも使える状態でしたが、
そうは言っても、水回りはあまり手を加えられていないため、
十分とは言えない状態でした。
今回このような小さな一戸建を、お施主様のご要望を目いっぱい
詰め込んだ空間にリボーンさせていただきます。
ある意味、今までたくさんの一戸建のリノベーションを手掛けさせて
いただいておりますが、ここまで細部にわたり、こだわって造り込むのは、
ひょっとしたら初めてではないでしょうか。
それでは、いつものようにビフォア写真を追ってご紹介しますね。
また、今回はリノベーションからお手伝いさせていただきましたが、
購入される前からご相談いただいており、一緒に物件を内覧して、
リノベーション上のアドバイスをさせていただき、納得された上で
進められ、今回の物件購入に至られました。
では、早速写真を追ってお伝えしますね。
まずは、外観からです。

ご覧のような外観です。

こうして見てもお解りいただける通り、小さなお家です。

延面積が55㎡ほどですので、マンションでも

そう大きくない専有面積になります。

それが一戸建だと階段などもあることから、本当に

小さく感じられますね。

次にこちらは、玄関になります。

玄関もほんとコンパクトでしょ。
でも、小さなお家は小さいからこそ、いい意味で少しおもちゃっぽく
感じられ、かわいくていいですよね。
この玄関の感じもタイルを含めてなかなかいいですよね。
ですが、今回玄関位置を変更するため大幅にチェンジしちゃいます。
そして、こちらは玄関付近を室内側から撮った写真です。
玄関開けたらいきなりリビングになってます。
・・・ということで下駄箱も置くスペースがないので
使い勝手はかなり不便だと思います。
そしてこちらはキッチン側からリビング空間を撮った
写真になります。
西に面した窓から陽が差し込んで明るい感じです。
先程の玄関を入ると、このスペースになります。
そしてこちらはキッチンを撮った写真です。
キッチンもこの空間に合わせて非常にコンパクトです。
それに壁付けなので、スペースをできるだけ取らないように
設置されてます。

そして、こちらはキッチンの向かい側にあるトイレです。

シンプルなトイレで便器自体も新品のようですが、キッチンの真向かいで

位置的にも使いにくいので、変更する予定です。

そしてこちらは洗面です。
先程のトイレの隣でコンパクトな洗面室です。
一般的には洗面室に洗濯機を置くようなレイアウトが
多いですが、こちらは狭くてそのスペースがありません。
では、洗濯機がどこにあるのかというと裏庭になります。
外部でもありますし、一般的には好まれないため、
リノベーションする際は外部には取りません。
そして洗面台も新品に取り換え済みですが、入れ替えるため
使用しないので、少しもったいないですが撤去します。

そしてこちらが浴室になります。

昔の浴室という感じでタイル張りで、写真で観るよりも

実際はかなりコンパクトなサイズです。

今回お施主様が浴室にもかなりのこだわりをお持ちのため、

大きさを含めビフォアの状態は全く影も形もなくなりますよ。

そして階段部分を撮った写真です。
唐突に階段があり、動線的にもすごく使いにくそうです。
ほんとにすべてがコンパクトな家なので、仕方ない部分はありますが、逆にコンパクト
だからこそ、しっかりと動線よくゾーニングしないといけませんよね。
そして2階へと上って行きますが、この階段も結構急勾配です。
このぐらいの広さの家ではよくあることですし、これも仕方ないかも
知れませんが、出来ればもう少し勾配を緩くして、上り下りが
楽になるようにしたいと思います。
そしてこちらは2階のお部屋です。
写真の手前の部屋と引戸奥の部屋との2室になります。
1階同様ほんとうにコンパクトです。
その2階の部屋を先程の反対側から撮りました。
そうそう、このお家は北西ですが、角家なので明るいです。
この写真をご覧いただいても解るように2室とも明るいですよね。

2019.03.12 / その他施工実例 アール使いが特徴的なリビングと40㎡もある広いルーフバルコニーを持つマンションリノベ

今回の案件も他社にて物件をお申し込みされた後にリノベーションの依頼のみ頂きました。また、こちらも「Old blue」と同様他社での物件購入でありながら、弊社で住宅ローンの申し込み手続きを代行させて頂くなど、リノベーションだけにとどまらない幅広いお手伝いをさせて頂きました。物件的には70m²弱の一般的なファミリータイプのものでしたが、稀少な最上階南向き角住戸で、何と言っても小さなマンションの一住戸分にも相当するほどの37m²ものルーフバルコニーが圧巻のお部屋でした!しかもマンションの立地自体が若干高台になっていることも手伝って、陽当たりや眺望も“超”が付くほど抜群で、眼下に京都市内を望む類い希なロケーションを持った素晴らしポテンシャルの住戸でした。しかし、現状はその開けた視界とは逆方向に対面させたキッチンの配置になっているなど、せっかくのロケーションが必ずしも活かし切れていない間取りになっていました。

 

リノベーションに際しての最大のご要望はその広いルーフバルコニーを最大限に活かすことでした。ゾーニングは小さなお子さまを含めたご家族3人が向こう10〜15年くらいのあいだ快適に暮らせることを前提とした2LDKとし、ご家族が集われるリビングルームをできるだけ広くとることをテーマに打ち合わせを進めて行きました。デザインテイストは高級感のあるシンプルモダンな空間をご希望だったため、床や壁やキッチンタイルなどに濃いめの色合いをもってくるなど落ち着いた雰囲気でまとめて行きました。また、リビングの一角に横になったり腰掛けたりできる小上がりのタタミコーナーを設けたいと言うご希望をお持ちだったため、高級感のあるリビング空間に違和感なく溶け込む様アールを取り入れたデザインでご提案させて頂きました。

 

ご希望予算に対して見積もり額が大幅にオーバーするなど、完成に至るまには様々なハードルがありましたが、本当に必要なモノ(ご要望)の取捨選択とあわせ、今回のケースではいつも以上に多くの設備や備品等を”施主支給”にてご用意頂くなど、お客さまにも多大なご協力頂きながら乗り越えて行きました。そうして居ながらにして絶好の眺望を楽しんで頂けるキッチンなど、お客さまのご要望通りのルーフバルコニーを活かしたシンプルモダンな空間が誕生したのでした!

 

作品名の「Ally(アーリー)」はお客さまよりご提供頂いたもので、この度のご計画の最大の動機となられた“お子さまのご成長”に思いを込められ、そのお子さま(お嬢さま)の愛称をそのまま作品名としてネーミングされました!そんな愛情とこだわりのいっぱい詰まった空間でこれからもご家族と共にスクスクと健やかにご成長されることを願ってやみません。

 

■物件概要/1996年3月新築(築後17年)・京都市東山区今熊野南日吉町・区分所有マンション・個人住宅部分リノベーション・専有面積69.97m²・構造:RC造6階建

 

■主要各部仕上および素材/壁面、天井仕上:PB貼りの上AEP塗装仕上・床仕上:無垢パインクリフローリングOS塗装のうえオスモ塗布仕上・浴室:TOTOユニットバス(施主支給)・洗面室:シナOSCL塗装オリジナル洗面化粧台(施主支給洗面ミラー取付)、床Pタイル貼り仕上・WC:TOTO(レストパル施主支給)、床Pタイル貼り仕上・玄関:300×600角タイル貼り仕上・建具および特注家具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:モザイルタイル貼りオリジナル対面キッチン(リクシルシステムキッチン施主支給)、300×600角タイル貼り仕上・その他:給湯機交換等

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)