その他施工実例

2019.03.13 / その他施工実例 「ムダのないシンプルで個性的な空間」レトロでキッチュな中古マンションリノベーション

今回のお客様も「 中古購入 × リノベーション 」のご依頼を頂いたのですが、他社からのご紹介物件を気に入られたため、ご購入に際しての最終ジャッジのための内覧同行からリノベーションまでを弊社でお手伝いさせて頂きました。

 

物件の方は「 地下鉄五条駅 」より徒歩2分の“ 五条通 ”に面したシティマンションでした。また地上14階建と京都市内の中でもかなりの高層物件のひとつで、所在階の12階からは比叡山などの山々が一望できる眺望、日照ともに申しぶんのない明るく開放的なお部屋でした。

 

専有面積は約46m2とお一人でのお住まいに最適なサイズのお部屋で、ワンルームを2つくっつけた様なL字型の特徴ある形状のお部屋でした。
売りに出される直前まで賃貸にされていたらしく、リノベーション前の状態も比較的美しく改装された状態ではありましたが、これと言った特徴のない、ごく一般的な“ フツー ”の室内でした。

 

リノベーションに際してのお客様からのご要望は、望むと望まざるとに関わらず“ ムダな設備 ”や“ 過剰な内装 ”と共に暮らさなければならない従来型の住まいの在り方に違和感を持っておられたことから、シンプルさをさらにつきつめてムダを削ぎ落とした、どちらかと言えば殺風景なくらいの“ つき抜けた空間 ”をつくりたいと言うものでした。

 

そこで、リビング部分やベッドルームの床の仕上げも当初より一般的に人気のある無垢フローリングやカーペット仕上げなどではなく、どちらかと言えば無機質な質感のモルタル土間やPタイルで仕上げるなど、他とはひと味違ったテイストでまとめるべく打ち合わせが進んで行きました。

 

最終的にマンション側の規約により、リビングのモルタル土間仕上げの施工はNGと判断されたため、そこにはさらに無機質な質感の真っ白なPタイルを、ベッドルームや洗面室には、愛用のアンティーク家具などとの相性を考えて選ばれたグリーンのPタイルで仕上げさせて頂くことになりました。( 直近に改定されたらしいフローリング防音等級LL45施工遵守規定によりそれよりも防音性能が劣るモルタル土間仕上げはNGとなりました。 )

 

また、高さがチグハグでどことなくうっとうしく圧迫感のあった天井と、対面のメリットを活かし切れていない一世代前のカウンターキッチンなどにより実際の面積よりも視覚的に狭く感じられた空間をリボーンキューブオリジナルのオープンな対面キッチンにつくりかえ、また天井の方もスケルトン仕上げにすることによって全体に広がりを感じられる様にしました。

 

こうして、お客様のご要望通りムダのないシンプルで個性的な空間ができあがりました。
何もないお部屋だけの状態ではまさに殺風景そのものかも知れませんが、ここに愛用のアンティーク家具やその他の個性あるインテイリア、またお好みのファブリックなどがそれぞれ配置されることにより一気にレトロでキッチュな空間へとその雰囲気が一変することだと思います。

 

今回の作品名である「 ピメント( Piment )」は、ライターをなさっているお客様ご自身にネーミング頂いたもので、ピーマンの語源にもなっている“ 唐辛子や青唐辛子 ”の意味を持つフランス語の単語だそうです。ピメントとPタイルの“ P ”を引っ掛けてあり、またホワイトとグリーンのコントラストがピーマンとその中身のタネにソックリなこと、さらにピーマンの中身は空洞なのでその中に住めそう!?( しかも住んだら気持ちよさそう!? )だとイメージされたことなどからネーミングされたそうです。さすがの発想ですね!

 

■物件概要/1992年2月新築( 築後19年 )・京都市下京区楊梅通新町東入 上柳町・区分所有マンション・個人住宅リノベーション・床面積46.68m2(壁芯)・構造:SRC造14階建

 

■主要各部仕上および素材/壁面仕上:PBうえAEP塗装( 一部スケルトンAEP塗装仕上)・天井仕上:スケルトンAEP塗装仕上・床仕上:Pタイル貼り仕上(エントランスホールのみ無垢パイン材フローリング貼りOSオスモオイル塗布仕上)・浴室:INAXシステムバス(ノビリオ使用)・洗面室:INAX洗面ボウルのうえ床Pタイル貼り仕上( ミラー施主支給品・アンティーク品 )玄関:床Pタイル貼り仕上・建具、棚板等木部:シナOSCL塗装仕上・キッチン:100角グレータイル貼りオリジナルカウンターキッチン( 業務用キッチン使用)

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.13 / その他施工実例 アジアンテイストを取り入れたレトロな古ビルリノベ

今回の作品も物件探し〜中古購入〜リノベーションまでの全てをご依頼いただきました。

 

まずは物件探しのご要望で1階に広めのガレージスペースを確保できることそして2階にリビングや寝室を作れることと言うご要望であったため、ご予算も鑑みると3階建の一戸建が一番あてはまる物件であることから探し出しました。

 

また地域としてはお客様の土地勘のある下京区や南区などがご希望でした。しかしながらご予算とマッチングする物件がなかなかなく、そうこうしている内に希望地域からは外れますが北区で築45年経った店舗物件が売りに出ました。売りに出た当初は立地も良いことからすぐにお話しが入ってしまうと思っておりましたが、建物が古く相当な改修が必要でお風呂もない店舗住宅のため思うように売れませんでした。そのような状況からお施主様には若干予算オーバーな物件でしたが価格交渉をして折り合いをつけ、それでもオーバーする部分はリノベーションで予算面をカバーすると言うことで購入に踏み切っていただきました。

 

またほとんどのお客様がそうであるようにお施主様も物件購入に際して住宅ローンでのお借り入れをご希望され、住宅ローンをお申し込みさせていただきましたがお施主様に病歴があることから、住宅ローンの借入が難しいと言うことで一度は差し戻しになりました。しかし再度診断書を提出し病気が完治していることを証明することで住宅ローンの借入が可能になり、物件をご購入いただけるようになりました。

 

そう思い返すと今回のリノベーションにはいくつものハードルがあったと思います。まず一番目には先程説明した住宅ローンに関してで、次のハードルはこの古い味のある建物(逆に言うとそれだけ古いことから費用が掛かるため)をお施主様のご要望を満たした上で予算内に納めないといけないと言うこと、そして次のハードルは、工事の終盤で震災の影響により思うように資材が入手できずに当初予定していたシステムキッチンとユニットバスを急遽変更し何とか調達できたことなどです。

 

このようないくつものハードルを乗り越えてリノベーションしたのもお施主様が古い建物ですがその古さ故の佇まいの良さと見晴らしのいい屋上そして何より立地の良さの割りには手頃な価格の物件であったと言うことで気に入っていただけたからです。そしてこれらのハードルを乗り越えて無事にリノベーションが完成しお施主様にお引渡しをさせていただけたのは本当に嬉しいことでした。

 

それから話が飛びますが、今回のお施主様のご要望をお話ししますとアジアンテイストな空間をご希望されておられましたがその他にはそれほど強いご要望をお持ちではなく基本リボーンキューブのテイストを気に入っていただいているためにある程度お任せ的な感じでした。お施主様との出会いも、たまたま当社のHPをご覧いただいたことでリノベーションに興味をもっていただきましたがそれまではリノベーションという言葉もあまりご存知ではありませんでした。そして、割と早い段階で物件が見つかったこともあり、どうしてもリノベーションというお考えではありませんでしたが、流れで進めさせていただいてような感じでした。ですのでどちらか言うとお施主様がリボーンキューブを直感的に気に入っていただき、物件を購入いただいてリノベーションさせていただいたような流れでした。

 

そのようなことからもお任せではありますが例えば1階と2階の天井の仕上がりについては、どちらか言うと当初きれいめな仕上がりを希望されていたお施主様のご要望に対して粗い仕上がりをすると言うリボーンキューブの提案を受け入れていただいたようなこともあり、最終的な出来上がりをご覧いただくまでは若干不安要素もありましたが、最終的にはお施主様に思った以上に素敵になったとおっしゃっていただき本当に安心しましたし嬉しく感じました。

 

もちろん何と言ってもこの味のある建物のポテンシャルがあったからこそですし、そのポテンシャルに気づいてこの建物をお選びいただいたお施主様あってこそです。なのでそれに応えるべくいくつものハードルをお施主様と一緒に越えることが出来ました。そしてこのポテンシャルの高い建物をいつも以上にメリハリを効かせたリノベーションさせていただくことで出来る限りコストを抑えてシンプルだけれど味のある空間に造り変えることができました。

 

このようにして出来上がった今回の作品はいつもにも増して感慨深い作品となりました。最後に今回の作品名である「berjalan」はインドネシア語で「歩む」という意味があります。この建物が前所有者の方と歩んできた45年と言う長い年月があり、そして今回リノベーションさせていただき新たな所有者になられたお施主様と共にこれからを歩んでいただくことをイメージしてネーミングさせていただきました。これからの長い年月をリノベーションして再生した空間と共にお施主様に穏やかに快適に住み歩んでいただければ本当に幸いです。そして本作品もお施主様が落ち着かれて住み慣られた頃にお邪魔してみたい感慨深いリノベーション作品になったことは言うまでもありません。

 

■物件概要/1966年新築(築後45年)・京都市北区・個人住宅リノベーション・延床面積100.50m²・構造:鉄骨造陸屋根3階

 

■壁面:PB下地の上AEP塗装仕上・天井:スケルトンAEP塗装仕上(3階PB下地)・床材:ケンパスユニ無垢フローリング(オイル仕上)、タイルカーペット(3階床)・バスルーム:TOTO製ユニットバス・シェルフ、カウンター、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:モザイクタイル囲いの上サンワカンパニー製システムキッチン・便器:INAX製アメージュC・玄関ドア:鉄扉黒塗装・その他:化粧柱SPF60角材等

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.13 / その他施工実例 ナチュラルだけどレトロ感のあるお洒落な一戸建リノベ

今回の作品も物件探し〜ご購入〜リノベーションまでの全工程をご依頼いただきました。

 

まず最初にお施主様がご希望されているの物件のご要望をお伺いしていてイメージしたのは古い味のある木造建物でした。それもどちらか言うと“町家”と言うよりも“洋館”のようなイメージを持って物件探しを始めました。しかし探し出すとなかなかそのような物件はありませんでした。そんな時に今回の作品となる物件をご覧いただきました。決して古い建物ではありませんでしたが、建物を建てられた方の思いが感じられる独特の建築様式で建てられた建物でした。これはのちに解ったことですが、売主様が設計士さんで新築当初には雑誌にも載ったことがある建物だったんです。

 

そのような建物であることからお施主様が大変気に入られてご購入が決定しました。しかしこの建物は容積率が厳しい地区に建っており、購入に際してはリノベーションで減築することが条件となりました。当初はこの建物の良さである広い床面積を狭くするのはマイナスであると言うような感じで捉まえてのスタートになりました。しかし結果としてその思いこみを逆転する空間へとリノベーションさせていただきました。

 

また、リノベーションに際してはお施主様のご要望が明確にあり、味のある古い素材感を活かした商品を採用することやヴィンテージ感のある空間にすること、決して作りすぎず古い味を残すことそして出来る限り使えるものは使うことなどでした。そのようなことから棚板にいつもの素材をやめ足場板を用いたり、既存のドアをドアノブだけを交換して採用したり、2階のフローリングをそのまま活かしたり、塗装をする際に元からある下地を活かして出来るだけ粗く塗装したりと、今まで当社でさせていただいていたようなまるごとリノベーションで一新すると言うコンセプトではなく、上手く素材を使い分けるリノベーションならではの仕上げをさせていただくようにしました。もちろんそうすることでコストも抑えることができると言うメリットもありました。

 

ただ今回減築するとは言っても元々の延床面積が相当あることから全体をリノベーションするとコストが嵩むと言う事がありお施主様のご要望も明確なことからそれらを全て叶えることがコスト的にも難しいということもありました。また当初はサッシも取替えを希望されていましたがコストの兼ね合いで断念されたという経緯もありました。ただどうしてもお施主様のイメージに現状のサッシの色があわないということで塗装出来ないかというご要望がありましたが、一般的な塗料はサッシに塗ってもすぐに剥げてしまうことから難しいということがあり、いい方法がないか検討しておりましたところたまたまネットで見つけたドイツ製の塗料がサッシに塗れると言うことが解り採用させていただきました。もちろんこの塗料も決してローコストでは無いのですが、サッシを取替えることを考えれば断然ローコストで仕上がりますし一般的な塗料とは違い剥がれる可能性も低いことやお施主様のイメージにピッタリな商品であったことからも採用いただきました。また玄関ドアや照明器具などもお施主様の好みを活かせるように施主支給にしていただきました。

 

そのような過程を踏まえて出来上がった今回の作品は、もともとの個性的な建築様式で日常的には使いにくい動線を解消し使いやすくするために土間であった玄関部分には無垢フローリングそして中庭にはウッドデッキを敷きつめました。このようにすることで建物内部と中庭の一体感を高めて広々とした空間としてお使いいただけるようにリノベーションさせていただきました。そして何と言っても減築しなくてはいけないために2階の床を取り除き、その部分の梁を活かして吹き抜けをとった空間に広げたことで減築して実際には床面積は減りましたが、それを全く感じさせないどころか本来この方が正当であるかのように立体的な広々とした空間を造ることができました。

 

そしてこれからこの建物が経年することで当初お施主様がお探しであった洋館のような佇まいを醸し出していくのではないかと思っております。それには5年10年という短いスパンではなく20年30年と言う月日を重ねていくことで味のでるリノベーションになったのではないかと思っております。そして最後に今回の作品名は「life」です。お施主様にネーミングいただきました。理由は、「山々に囲まれ、川のせせらぎ音が聞こえる地にあった旧い住居が、その豊かな自然環境から溢れる“生命”と調和するような形で“日常生活”を営む空間に再生された」と言う意味合いです。すごくシンプルですが深い言葉です。まさに今回リノベーションさせていただいたお施主様のリノベーションイメージにピッタリなネーミングだと思いました。

 

そして本作品もお施主様にお住まいいただき、落ち着かれた頃にお伺し、どのようにお住まいいただいているかを拝見するのが大変楽しみなリノベーション作品となりました。そして経年変化と言う意味からも出来れば20年後ぐらいにお邪魔させていただきその深まった味わい深い空間を感じてみたいと思うリノベーション作品になりました。

 

■物件概要/1988年新築(築後23年)・京都市左京区・個人住宅リノベーション・延床面積157.10m²・構造:木造スレート葺2階建

 

■壁面:PB下地の上AEP塗装仕上(一部シナベニア下地)・天井:PB下地の上AEP塗装仕上(一部シナベニア下地)・床材:パイン無垢フローリング(塗装仕上)・バスルーム:INAX製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:モザイクタイル囲いの上、ナラ面材カウンター、INAX製システムキッチン・便器:INAX製アメージュC・その他:ドアノブ、取っ手にアンティーク金物使用等・棚板:足場板・ガラス:ペアサッシ

 

■リノベーション期間/約2ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.13 / その他施工実例 マテリアルにこだわった“こ上がり”のあるマンションリノベ

今回の作品は“couleur”“la divina”“decor”と同じマンション内でご縁がありリノベーションさせていただくこととなりました。
今回のお施主様も新築ではご自分達の思うような空間ができないことから最初からリノベーションありきで購入からお手伝いさせていただいておりましたがなかなか思うような物件が見つからず少し諦め気味になっておられたところに今回のマンションで売物件が出たことからご自身で直接ご購入いただきました。なので結果的にはリノベーションからお手伝いさせていただくことになりました。

 

また先程お話ししたとおりお施主様ご自身が最初からかなりリノベーションに思い入れをお持ちでそれを大前提で物件を探されていたということ、またその思い入れも具体的でかなり明確であったためにそのお施主様のご要望されることが可能かどうかというところに主眼を置いたリノベーションになりました。また今回のマンションでリノベーションさせていただくのが4件目ということからそれまでの経験を元に回答させていただくことができました。
また今回のお部屋を実際に拝見した時の印象はこのマンション特有のお部屋によっての個性的な間取の取り方の違いがあり、今までリノベーションさせていただいた間取とはまたひと味違った作りになっていました。そのためその個性的な空間を最大限活かしてお施主様のご要望を叶えるゾーニングをさせていただくように努めました。

 

そのゾーニングに際してまずお施主様のご要望が“こ上がり”のタタミコーナーが欲しいということや“土間”が欲しいということそして区切られた“ワークススペース”と寝室には“ウォークインクローゼット”が欲しいと言うご要望などがありました。
またキッチンは対面がご希望で、部屋の主になる壁面に“黒板塗装”の壁と“スケルトン壁”のいわゆる“コンクリート剥き出しの壁”を作りたいというご要望も持っておられました。

 

それらの明確にあるご要望を全て網羅してなおかつ上手くデザインに溶け込ませるようにするためにはどうするのか?そしてこの限られた空間に多々あるご要望を詰め込みなおゴチャゴチャした落ち着きのない空間にならないようにし、そして空間が閉鎖的にならないようにゾーニングするように努めました。

 

また今回の作品では今までのリボーンキューブの作品で最多となるカラーを取り入れたリノベーションでもありました。まず寝室には紺色を基調にタイルカーペットでグラデーションを利かせ遊び心いっぱいの空間を造りました。次にキッチンのカウンターにも濃いブルーのモザイクタイルでラインを入れアクセントを利かせ、トイレの壁面にも一面パステルグリーンを配し華やかなに仕上げ、またリビングの中心になる壁面に黒板色の濃いグリーンを持ってきました。
このようにデザインにお施主様のご要望されるカラーを上手くマッチングさせて違和感のない空間に仕上げるように努めました。

 

またリビングのもうひとつの主になる壁面を1面スケルトン壁にして粗さを残しつつ、その壁に合うように棚板もあえて足場板で粗さを出しました。そして空間を切り替える意味でもスチールのFIXを設けてゾーニングをしました。
また実用的な部分では少しでも収納力をアップさせるためにお施主様のご要望で“こ上がり”の畳下に収納も設けさせていただきました。またこちらもお施主様のこだわりの部分で全てのスイッチ類をルートロン製で統一し、またそのスイッチの配置にもこだわりマットなホワイトとブラックのスイッチをチェッカー状にして遊び心を持たせました。
そしてまた水栓金具にもお施主様のこだわりがありグローエ製の可愛いカエルのような水栓金具を洗面に採用し、トイレにもシンプルながら可愛い水栓金具を取付けました。このように多様なこだわり素材とカラーを融合しなおかつすっきりしたデザインに納めるように努めました。
そしてお施主様の明確で多様なご要望を全て満たし全体としてはリボーンキューブらしい遊び心のあるデザインにまとめた本当に楽しいリノベーションとなりました。

 

また今回のネーミングはお施主様自身にお考えいただき“ maquillage ”と命名されました。意味は“ 化粧 ”で今回リノベーションさせていただいたこのお部屋自身が今までの空間とは全く違う“ 化粧 ”を施された状態になったということなどからネーミングいただきました。

 

そして総括して今回の作品も新たなリボーンキューブのリノベーションテイストを引き出せた作品になったのではないかと思いますしそれもひとえにお施主様がリボーンキューブとのコラボでご自分のイメージされた空間を実現いただいたお陰です。
それからもう一つ忘れてならないのがキッチンカウンターにリボーンキューブオリジナルのスツールを採用いただいたことです。こちらも色を2色用いることでお施主様の遊び心を表現いただけたのではないかと思います。

 

そして本作品もお施主様にお住まいいただき、落ち着かれた頃にお伺しどのようにお使いいただいているかぜひ拝見したいと思う作品となりました。そして最後に今回も本当に楽しいリノベーションができたことをお施主様に感謝して終らせていただきます。

 

■物件概要/1975年新築(築後36年)・京都市左京区・個人住宅リノベーション・専有面積67.06m²・構造:RC造7階建3階

 

■壁面:スケルトンの上AEP塗装仕上(一部PB下地)・天井:スケルトンAEP塗装仕上・床材:ボルドーパイン無垢フローリング(オスモ塗装仕上)・バスルーム:INAX製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:ホワイトモザイクタイル(一部ブルーモザイクタイルライン入)囲いの上、サンウェーブ製システムキッチン・グローエ製水栓金具(洗面・トイレ)・便器:INAX製・その他:スイッチ類はルートロン製・一部壁面黒板塗装・スチール製FIX・目積み畳・足場板(棚板)・リボーンキューブオリジナルスツール等

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)

2019.03.13 / その他施工実例 直線で構成されたパノラミックな一戸建リノベ

今回の作品はリボーンキューブが得意とする鉄骨の一戸建です。今回のお施主様も物件の購入からリノベーションまで全てをお手伝いさせていただきました。
まず今回の物件との出会いはインターネットの物件サイトでした。しかしその時はすでに商談中で半ば諦めかけていたときに商談が解除になったと言うことでご検討いただくことになりました。そして物件を内覧した感想は完全にリノベーション向きでリノベをすることでこの物件のポテンシャルが100%引き出せると感じました。ただ問題はその延面積の小ささでした。しかも駐車場をとるということでさらに延面積が減ります。お施主様もその事を一番悩まれました。しかしそれを差し引いてもあまりあるポテンシャルをお施主様も感じておられこの物件をご購入いただきました。

 

ではこの物件の魅力とは何か?ですがまずはそのすっきりした外観です。木造とはひと味違うキューブ型のシンプルな建物だったことです。そして2階の広い開放的なバルコニーと3階の屋上からの眺望です。また元々の間取では1階に暗い陰気なキッチンとなかなか使いづらそうな2つに分れた洋室そして2階には両側に1室づつ振り分けられた洋室と和室でした。私達からするとよくもまあこれだけ上手く使いにくい間取になっているなぁと思いましたがそれだけにこの間取を新たにゾーニングすることで全く生まれ変わると思いました。

 

また今回のお施主様もかなりの強者でご自分でほぼゾーニングを作っておられました。なのでそのお施主様の作られたソーニングプランを踏襲して今回のリノベーションをさせていただきました。

 

それではお施主様の具体的なご要望をお話ししますと一番のご要望はリビングキッチンを2階にとってバルコニーと一体で使える開放的なリビングキッチンにすることでした。もちろんこれは物件を初めて内覧した際に思っていたことでもありましたがそう広くない2階の空間をリビングキッチンにしてバルコニーをデッキにし一体で使うことで実際の空間よりも広く開放的にお使いいただけるという感じだったからです。それには従来のサッシを撤去してハイサッシにしないといけないということなどコスト面での問題はありましたがそれはいつものことですのでなんとか解決できる事由でした。
そして1階は玄関ホールと寝室そして水回りを上手く配置して広く感じられるようにするということでした。なのでまず玄関ホールの階段をスリットにして広く感じられる空間に設えました。そして少しでも収納力を増すために寝室にウォークインクローゼットを設けました。

 

またもう一つ今回のお施主様の強いご要望としてデザインに曲線を使わないということを上げられていました。そのためユニットバスにもこだわられ曲線のないシンプルなタイプを選ばれました。またファサードにもこだわりをお持ちで玄関に明りとりを取るためのデザインにかなり悩まれた結果ガラスブロックを1個とるという究極のデザインを採用されました。そして玄関ドアはシンプルにナラ材でドアとポストなどを配するだけの外観に設えました。またマテリアルとして少しレトロ感のある素材を使うこともご要望されており玄関ドアの取っ手やドアノブなどシンプルで飽きのこないデザインのものを採用されました。
またその他にも多くのご要望をお持ちでしたがコストとの兼ね合いでどうしても譲れない要望を優先いただき取捨選択いただいた上でデザインに落とし込みました。

 

これらの事柄はいつもそうなのですがお施主様のご要望を全て盛り込むとコストがあわないことが多々ありますのでできるだけ削って必要最低限に納めることが多いのですが結果として出来上がった作品は全くそれらを感じさせないできあがりになっています。これはリボーンキューブがデザインと機能面で残すところとそうでないところを明確にジャッジしているからでもあります。  それらのご要望を網羅して今回出来上がった作品は2階に広々としたリビングキッチンを持ちデッキとの一体感を高める大きなハイサッシとFIX窓で構成されたシンプルな空間に纏まりました。そして1階は決して充分な広さではないのですが必要最低限の寝室空間とウォークインクローゼットそして明るく広々と感じられる玄関ホール、そしてそれぞれに充分な広さと機能を確保した水回りとどこを取ってもそつのない空間に仕上がりました。

 

また今回のリノベーションもお施主様と二人三脚で造り上げた本当に楽しいリノベーションになりました。また今回のネーミングはお施主様自身がお考えになり“ nest ”と命名されました。意味は“ 巣 ”とか“ 心地よい空間 ”という意味であるということです。その理由として物件の購入を決められた直後ぐらいにお子さんができられたことが解りその後のリノベーションの打ち合わせ等々それからはまさにご夫婦でお子さんを育てるための巣作りをされているかのようであったという理由からです。ほんとに何という深い理由でしょうか。今回のネーミングこそお施主様でないと考えつかないネーミングだと思いました。

 

そのことからも今回リノベーションを通してあらためてお施主様の人生に深く関わらせていただいていると言うことを痛感致しました。そして最後に今回のお施主様が落ち着かれたらぜひ真っ先にお邪魔してその暮らしぶりを記念に写真に納めさせていただきたいと思う作品になりました。そして今回もお施主様とコラボして本当に楽しいリノベーションができたことをお施主様に感謝して終らせていただきます。ありがとうございました。

 

■物件概要/1970年新築(築後41年)・京都市右京区・個人住宅リノベーション・延面積60.98m²・構造:鉄骨造陸屋根2階建

 

■壁面:PBの上AEP塗装仕上・天井:PBの上AEP塗装仕上・床材:ボルドーパイン無垢フローリング(オスモ塗装仕上)・バスルーム:パナソニック製ユニットバス・シェルフ、クローゼット、建具:シナOSCL塗装仕上・キッチン:ホワイトモザイクタイル囲いの上、業務用特注キッチン・玄関ドア:ナラ材フラッシュドア・ガスコンロ:リンナイ製3口コンロ・便器:INAX製・その他:ガラスブロック、既存サッシ入替え、ガレージモルタル防塵クリア等

 

■リノベーション期間/約1.5ヶ月(解体工事期間含む)